松井、2000本安打にあと2本

 ヤンキース松井が日米通算で2000本安打にあと2本と迫る、ダブルヘッダーで4本の安打を固め打ちした。昨年の大怪我がなければ、昨年中には達成していたであろうとはいえ、やはり記念碑的な記録だ。
 イチローなどはヒットを打つのが日常的な仕事みたいに思えるから、2000本といっても1つの通過点にしか思えないが、日本ではホームラン打者と見られていた松井にとっては、33歳の年齢での達成というのは、少し意外な感がしないでもない。


 伝統球団のヤンキースでレギュラーなのだから、あっぱれには違いないが、やはりファンには物足りなさがあるだろう。言うまでもなくホームランの少なさである。
 メジャーのパワーヒッターに比べてホームランするだけのパワーはない、と自分で言っていたが、メジャーの投手の普通に150キロを越えるボールを打ち返すだけのパワーがないのか、内角のボールを逆方向のレフトスタンドまで運ぶパワーがないということか。結果的にスタンドまでは届かずに2塁打になるケースが多いということだろうか。

 今日のレンジャーズ戦でのダブルヘッダーでの打撃を見る限りでは、スイングの鋭さが戻ってきた感じで、あとはホームラン量産ができれば言うことがないのだが。メジャーで40本か50本のホームランを打ち、Aロッドあたりと競ってほしいとは誰しも思っていることだろう。


 ところで、松井が2000本安打を達成に合わせて、いわゆる名球界入り記念のブレザーを贈呈しに、あの金田正一のジイさんがヤンキーススタジアムを訪れるという。長嶋監督がもっと元気であれば、長嶋監督が行ったのかもしれない。長嶋監督王監督に比べて知られていなかったが、日本のジョー・ディマジオのように紹介されていた。日本最多の400勝投手である金田はニューヨークではどんなふうに紹介されるのだろうか。

 日本での記録やエピソードは言うまでもないが、スポーツうるぐすだったかで、クイズの問題でやっていたことで、あの江川氏でも知らなかったことがあった。確か「日米野球ヤンキースのクリーンアップをすべて三振に討ち取った投手は誰か」という問題で、稲尾だ江夏だとかの選択肢もあったかと思うが、正解はやはり金田である。


 400勝といっても、時代も違う日本での記録であり、王監督のホームラン記録のように米国では軽視されるだろうが、稀代の名投手であったことは間違いない。スピードガンもない時代だが、当時の証言によれば、全盛期には確実に150km後半のスピードはあっただろうという。時代が時代なら、メジャーでも十分に通用していたであろう日本のLegendの投手である。