WiMAX決着とiPhoneと

 次世代高速無線通信(WiMAX)の2.5GHzの帯域の総務省の認可にKDDI陣営とウィルコム陣営に決定した(グッドウィルでもコムスンでもない(笑))。ソフトバンク陣営と意外なことにドコモ陣営が落選した。これは近い将来的には、携帯の世界にどのような影響が及ぶのだろうか。

次世代高速無線 KDDIとウィルコムに免許交付へ(ITmedia +D)

 ソフトバンク陣営は前から審査の公平性などを、孫社長自らアピールしていたようだったが、それがかえって心証的には逆効果だったかもしれない。携帯に参入した頃の¥0割だとか、誇大広告からも審査員には、あまりいい印象を持たれていなかったかもしれない。

 ドコモ陣営は主体はアッカ・ネットワークスだったようで、あまりドコモ自身が本気で取り組んでいるようには見られなかったのかもしれない。そして結果を見れば携帯1社とPHS1社になっているわけで、ユーザの都合も考えずにさっさとPHSを廃止したドコモに対してお灸を据えたとも見れそうである。


 もちろん印象だけで決まるわけではないだろうが、技術的な面や運営面で大差がなければ、最後はちょっとしたことで差が付いたのかもしれない。審査委員会の名簿が総務省のページに公開されていたが、ほぼ全員が大学教授などである。もちろん通信分野の専門家であり中立の立場になるのだろうが、裏を返せば現場の事情を知らない人たちの集まりとも言えるわけで、審査基準の本当のところはどうだったのかという疑問は残る。


 さてその敗者復活戦ではないだろうが、ドコモとソフトバンクiPhone発売に向けて、直談判に動き出しているようだ。

NTTドコモ社長、iPhone発売めぐりアップルCEOと直接会談(AFP BBnews)
[WSJ] AppleのiPhone争奪戦、ドコモが優勢か(ITmedia)

 社長自らスティーブ・ジョブズ詣でに出向いたらしい。ドコモ優勢と伝えられるが、ドコモの経営体質で本当にiPhoneを出すことができるのか、やや疑問でもある。ジョブズはしたたかそうだ。


 もしトントンと話が進んで来年にでもドコモ版iPhoneが出ることになったとすれば、バリュープランとやらで905iに乗り換えたばかりの人はどうしてくれるのだろう。違約金を払って今度はiPhoneを買えとなるのか、またすぐ訳のわからない料金体系の変更を行うことになるのだろうか。自分は携帯については、昔から先読みを外しまくりなので、半分あきらめの境地で見守るしかない。