英王室もYouTubeにチャンネル開設

 ついこの間、日本の政党にもYouTubeのチャンネルが開設されたと思っていたら、今度は英国王室のチャンネルができたという。今年1年は、YouTubeが世界中のいろいろなところに進出した年となったようだ。

英女王、クリスマスメッセージをユーチューブで公開 (CNN.co.jp)
THE ROYAL CHANNEL (YouTube)

 過去のクリスマスメッセージの公開を機会に、記念すべきロイヤルチャンネルをオープンするとのことである。さっそく視聴してみたが、もう半世紀も前のエリザベス女王の姿を見ることができる。ときどきカンペに目を落としながらメッセージを送る女王にも高貴さが感じられるようである。英国民だけでなく、さぞかし世界中からのアクセスがあることになるだろう。ネットにも開かれた王室という時代になるのだろうか。もしダイアナ妃が生きている時代にYouTubeがあったら、もっと人気の高いチャンネルになっていたことだろう。


 そのうち英王室に追随して、日本の皇室も宮内庁が皇室チャンネルを開設することになるかもしれない。自民党がすでにやっているのだから十分ありえそうである。新年一般参賀の様子や皇室アルバムのようなものを公表するようになるかもしれない。こちらもネットに開かれた皇室ということである。


 それにしてもYouTubeのここ最近の浸透ぶりは著しい。政治の次は王室と、すっかり一般社会どころか、一国の中に地位を確立したような感じを受ける。こうなると、これまでのように、著作権権利団体がYouTubeに対して、どこの馬の骨かも知らないサイトに著作権の既得権を荒らされてたまるか、のような難癖をつけるが如き振る舞いもしにくくなってくるのではないだろうか。


 YouTubeが登場してきた頃は、ネット時代の寵児か暴れ馬のように見られていたが、やはりGoogleがバックボーンになってからは、社会的なステータスも確固たるものになってきたようだ。今では「Microsoft Officeを使っている」では誰も何とも思わないが、「YouTubeを利用したことをやっている」と言えば、何か新しいことをやっているように思われる時代であるようだ。