予想以上の売れ行きのドコモ905i

 ドコモの905iが年末商戦で予想以上の好調だったらしい。今年1年の不調を最後に逆転させるだけの勢いだったのだそうだが、本当だろうか。

ドコモ「905i」で猛烈巻き返し 「売れ行き予想以上」(ITmedia)

 auソフトバンクの敵失もありそうだが、ドコモ自身も予想していなかったほどだというから、やはりユーザが905iのプランに引かれたことは間違いないだろう。問題は新規契約者と機種変更した人との割合だろう。他2社も新規契約者が減っているわけではなくて、増加傾向が鈍ってきているだけだそうだから、その分が本当にドコモに流れたのかどうか。


 自分もその1人だが、ユーザの心理になれば、やはり基本料金が下がるのが905iから適用というのが大きかったのだろう。自分などは基本料金どころかパケット量まで気になる。PCが常時接続になって時間とかパケット量を全く気にしなくてもよくなったことに慣れてしまっているので、携帯がパケット量に課金されることには違和感がありまくりである。自分がメールを発信するときはやむをえないが、頼みもしないのにドコモから宣伝メールが届いたりすると、おいおいパケット料金はどうなるんだという気になる。iチャンネルなどという、勝手に流れる有料の1行ニュースなどは当然契約しなかった。何か受身になっているだけなのに課金されるということに抵抗があるのである。


 年末にドコモは大喜びしたようだが、問題は来年以降だろう。905iへの乗り換えの人が一段落ついてしまうと、もう当分は大きな売り物はなくなる。それどころか基本料金が下がった分の減収の影響が、だんだん出てくることが予想される。多少の契約者が増えても、1人あたりからの収益が減っていくからである。


 それを再び打破するには、また新機種をぶち上げるしかないのだろうか。それがiPhoneになるのか、Googleがらみのサービスとなるのか、そして来年もしそんな機種が出たら、年末に905iを買ってしまった人はどういう行動に出ればよいのか、ドコモが喜んでいられるのも今のうちだけかもしれない。