まだ続くダウンロード違法化の議論

 どう考えても行き過ぎとしか思えない「ダウンロード違法化」の議論が、年末にまで議論は続いていたようだ。権利者団体vsメーカー・ユーザの対立の構図が明確になってきているようだ。

「ダウンロード違法化」に反対意見集まるが・・・埋まらぬ「権利者」vs.「ユーザー」の溝 (ITmedia)

ダウンロードそのものが違法ならば、たとえばポルノ著作物を所持していたとか、違法営業の店に居合わせた客も逮捕されることと同じである。麻薬所持でもあるまいし、明らかに行き過ぎに思えるのが普通の感覚ではないだろうか。


 議論の中で「文化の発展のため」「税金のようなもの」などと引き合いに出しているが、自分達の利害のために都合よく「文化」をダシにしているだけである。「著作権」を金に換算しているだけなら、美術商とか古物商と同じようなものである。それどころか「税金のようなもの」とまで言及している。それは国政の問題であるし、文化のために税金を徴収する話などは聞いたこともない。むしろ逆に文化の振興には国が補助金を投入するくらいなものだろう。なぜ特定団体に「税金のようなもの」を払う必要性があるのか。


 ネットの普及の影響のせいかCDのようなオフラインコンテンツが売れなくなってきたのは時代の流れであり、それを違法コピーのせいにばかりするのは筋違いであろう。「文化」と言いながら、議論の内容に全く文化が感じられないのはなぜだろうか。