世界最薄型モバイルノート「MacBook Air」

 アップルが元気である。昨年はiPhoneを中心に話題をさらったアップルだが、その勢いは続き、今度は世界で最薄型のノートPCの発表も行っている。

MacBook Airの“薄さ”は本物だった!? (ITmedia)
「MacBook Air」から「Time Capsule」まで、4つのテーマで語られた
スティーブ・ジョブズ氏基調講演 (ITmedia)

 毎年、必ずMacworld Expoでは基調講演をしに来るスティーブ・ジョブズだが、その都度新しいコンセプトの製品をデモンストレーションしていくだけに、買う買わないはともかくとして、いつも何かの期待感を抱かせてくれる。もう30年近くも、常に新しいコンセプトの製品を世に送り出し続けているのは凄いことだと思う。


 社名が「アップルコンピュータ」から「コンピュータ」が抜けて「アップル」になっても、決してPCから撤退するという意味ではなかったようである。ただ、このタイミングで最薄型モバイルノートPCを世に出すというのは、なかなか深い戦略がありそうである。1つはEee PCの人気に見られるように、今軽量ノートPC市場が再び熱いことである。その注目度が大きくなっている中で、最薄型というのはなかなか話題性がある。テレビでもA4の封筒にも入れられることをデモしていたが、これだけ薄くなると、潰してしまわないかと心配になるくらいである。世の中は液晶テレビの薄型、携帯も薄型を競っているときに、改めてノートPCも薄型の限界まで挑戦してみせたようである。そしてもう1つは、単に薄いというだけでなく、携帯ともテレビとも関わりが持つということを示唆しているようである。


 それにしてもアップルはPCから、iPodiPhoneにシフトしたのかと思ったら、今度は逆にノートPCがiPhone化したような印象を受ける。iPod touch もそうだが、技術的には相互の交流がますます進み、モバイルノートPCとiPhoneの境界もなくなりそうである。


 MacOSはビジネス用途ではシェアは高いとはいえないが、まだまだ根強い人気はある。シンクライアントとして使えばジャンルは関係なくなり、普及の可能性はある。iPhoneとの組み合わせで新しい利用形態が出てくる可能性もある。それにしても2008年に入っても、いまだに日本ではiPhoneの発売は未定である。