Yahoo!はどうする?買収提案

 世間的には急に飛び出したMicrosoftYahoo!買収提案だが、結論が出るのはそう長くはかからないだろう。すでにシナリオができていてデキレースになっているか、あるいは好条件を示しているにも拘わらずYahoo!側の煮え切らない態度に対して、Microsoftがしびれを切らして、敵対的TOBまでちらつかせながらYahoo!にピストルを突きつけた格好なのか、真相はもう少し先になってみないとわからないだろう。

拒否なら敵対的TOB、米ヤフー買収でMS…米紙報道(YOMIURI ONLINE)
Microsoft Makes Grab for Yahoo(WSJ)
【解説】米Microsoft,迷走の末の「Yahoo!買収」提案(ITpro)

 敵対的TOBといえば、すっかりライブドア事件以来有名になったが、アメリカでは1980年代頃の話で、もはや流行らない話だということだった。どこまで本気かは割り引いてみなければならないが、Yahoo!側の言うようなMicrosoftに代わる他の提携先というものも、実現性は小さいように思える。資金力からいってもMicrosoftには到底及ばないだろう。それよりもこの世界的な原油価格高騰で大儲けした、アラブとかの一部のマネーがYahoo!を買収してしまうという恐れの方が大きいのかもしれない。つまりここにきてMicrosoftが巨額を投資してでもYahoo!買収を急ぐのは、アメリカを代表する企業が米以外の外資に買収されることから防衛するための事実上の「国策」ではないか、という可能性も勘ぐれないこともない。

 
 いずれにしても落ち目に見えるYahoo!には、それほど自分たちに有利に働くような選択肢が残っているとは思えない。さて今週どうなることだろう。