Fedora 9 アルファ版公開

 半年に1度、バージョンが上がるLinuxディストリビューションFedora 9のアルファ版が公開されたとのことである。だいたい4月前くらいに正式版、4月、5月くらいには雑誌の付録になるようなスケジュールであろう。さて新バージョンの特徴はどうなのか。

Linuxディストリビューション「Fedora 9」アルファ版公開 (ITpro)

 Red HatからFedoraプロジェクトに移行してから、Fedoraは一般ユーザ向けを意識してバージョンアップをしてきているようである。グラフィック環境のままインストールされて、グラフィックのまま起動してくる。Windowsユーザからすれば当たり前をことだが、サーバ用途にRed Hatを使ってきた人にはやや違和感がある。もっともそういう人には、Red Hat Enterprizeなる有償のものを勧めるのだろうが、そこまで正規にやるものでもない。それならCent OSという選択肢も最近ではあるようである。


 Fedoraはクライアント向けにもなるが、やはり何でもインストールはされるので、サーバ用途に使う意識でインストールする。いちいちソースから展開することなく、RPMやオンラインのyumでインストールしたりアンインストールできてしまうところが手っ取り早い。問題は半年ごとというアップグレードである。別にアップグレードは義務ではないが、2年以上もそのままだとやはりバージョン的に古くなり、いろいろと不都合も出てきそうである。


 ところがLinuxの場合、古いマシンを使う場合が多いから、つまらないことだがブートできるDVD-ROMなどが装備されていない。仕方がないのでCD-ROMからインストールするが、最近のバージョンではCD-ROMも入手するのが難しい。ダウンロードして自分で焼けばいいのだが、なんとなく億劫である。多少は時間がかかってもいい(どうせ夜中寝ている間にやらせる)から、勝手にアップグレードしてくれるのがいい


 というわけで、最近自宅マシンをFedora 8にした。たまたまFedora 6で稼動しているマシンがあり、それに使ったCD-ROMがあった。そこを使って別の旧マシンにFedora 6をまずインストールし、あとはyumで順次、Fedora7→Fedora8までアップグレードを行った。通常、Fedoraはアップグレードでなく、新規インストールの方がよいとされるが、そうも言っていられないので、こうした迂回経路を取った。少なくとも今のところ順調に稼動している。この調子で、春先に正式版になるFedora 9にもアップグレードするかどうかである。


 実は外部に置かせてもらっている1UのFedoraマシンがあるのだが、いまだにFedora 4のままである。さらにリモートからとはいえ、Fedora 5→6→7→8→9までバージョンアップさせるのも難儀である。おまけにしばしばダウンする。Fedoraではやや荷が重いかなとは思うが、どうせ実験マシンだと思ってあえてFedoraにしている。


 ともあれ、クライアント目的では、やはりUbuntuであろう。Fedoraはその点ではUbuntuを追いかける立場になったようだが、ちょっとコンセプトが違うようである。実は自分のデスクには、Fedora8サーバとUbuntu7.10クライアントのボックス型マシンが重箱重ねになっている。まだまだいろいろな作り込みが必要だが、形の上ではLinux三昧の環境となっている。この環境に入ってこないのはVistaだけである。