猪木誕生日に往年のレスラーが集結

 まだまだ元気な猪木65歳誕生日前の、IGF興行のGENOME3に昔のレスラーが登場する。ファンの年代にもよるが、もはや知らない人も増えたことだろう。そして年齢的にも、一同に会する機会ももうなくなるかもしれない。

猪木の65歳誕生日に名レスラーが大集結 (nikkansports.com)

 誰が往年の名レスラーと言えるかどうかはともかくとして、自分の知っている範囲のことを書いておこう。


ドリー・ファンクJr.
この人は古い。自身の引退試合を67歳で全日本プロレスで、タッグながら武藤敬司と戦うらしい。ずっと馬場とファミリー的関係だったが、試合でいえば昭和40年代にNWAチャンピオンとして来日して、若き日の猪木と60分フルタイム引き分けマッチが名勝負として名高い。いまだにYouTubeにその試合ビデオがアップロードされたりする。得意技はスピニング・トーホールド。

スタン・ハンセン
ウエスタン・ラリアートの創始者。今は亡きジャンボ鶴田とともにファンク道場で修業を積んだ。ずっと馬場派であったが、もともと見出したのは猪木。「首折りハンセン」「壊れたダンプカー」などと若い頃の威力は凄まじかった。今は伝説とも言える、故アンドレ・ザ・ジャイアントととの「これぞプロレス」という問答無用のド迫力マッチは有名である。

初代タイガーマスク
力道山以後、プロレスのスタイルを変えたのが猪木なら、ジュニアヘビー級でプロレスに革命をおこしたのがタイガーマスクこと佐山聡である。4次元殺法といわれた空中戦はジュニアとはいえ100キロ近いレスラーがなぜこんな動きができるのかと衝撃的であった。10年前に猪木、佐山、小川で新団体UFOを立ち上げたが、路線の違いからか結局、佐山が離れた。今回の再会でどうなるか。

藤原喜明
世間的には「組長」。猪木の一連の異種格闘技戦で常にセコンドを務めてきた腹心。実は格闘技戦での実力No1ではないかと見られた時期もあったが、トップにはなりえなかった。もっと顔がよかったらエースになっていたという話もあるが。得意技はワキ固め。

木村健悟
藤波とほぼ同期で古い。藤波が猪木二世なら木村は猪木三世と目されたこともある。藤波は猪木の付き人だったが、木村は坂口の付き人だった。得意技はイナズマ・レッグラリアート。名レスラーといえるかは微妙なところではある。

・ザ・コブラ
このあたりになると、かなりマニアックな存在。絶大な人気を誇っていたタイガーマスクがゴタゴタで突然引退した後、急遽後釜に仕立てられた覆面レスラーである。正体はファンの誰からも明らかであったが、あえてナゾとしておくのが通というものらしい。タイガーマスクと比べれば、才能、人気とも明らかに及ばなかったが、それだけにマニアックな人には時代を感じさせる忘れられない存在かもしれない。

・将軍KYワカマツ
覆面レスラー・マシン軍団を率いた悪徳マネジャー役。サングラスに独特のコスチュームで拡声器でがなり立てるスタイルはファンの記憶に残る。素顔はまじめな人らしく、北海道のどこかの市会議員になっているらしい。時代はKYなので、KYの先駆者に思わぬ人気が出るかもしれない。


昨年、プロレスの神様ゴッチが亡くなっただけでなく、近年どんどん往年のレスラーが数えるのも難しいほど亡くなっている。記念にたまにはこういう企画をやってもいいだろう。さて、猪木に歯向かう?小川にファイティングポーズをとるような人がいるかどうか。