MicrosftがVista SP1を誤配信

 以前にも同じような誤配信があったが、Vistaでも同じようなことがあったようだ。こうなると話題作りのためのやらせではないかと思えてくるのだが、何か影響はあるのだろうか。

マイクロソフト、「Vista SP1」を一部の一般ユーザーに誤って早期に配布(CNET Japan)

 早ければ昨年中と思わせぶりだったSP1だが、正式には3月中旬ということらしい。それまではベータテスターだけに配布だったが、フライングしてアナウンス効果のあるユーザにわざと送ったのではないかと思える。せっかく自動更新されても話題にする人が少なければ、Vistaの購入者を増やすことには繋がらないとみたかもしれない。


 それにしても日本国内にとっては3月半ばというのは微妙な時期である。新年度4月がらの新規導入、リプレースの予定はすでに決まっているだろうが、それまでの環境整備にSP1を当てるのが入れられるかどうかである。組織のマシンなら、クライアントごとに勝手にダウンロードして導入して下さい、とはならないからである。Windows XPのときでも、SP2を導入すべきかどうかは、ワンクッション置いたものだった。結局1年は見送って、翌年度に入れることになった経緯がある。だから今回も春からVistaが導入されてもSP1は当てないままという組織も多くなるのではないか。


 本当は逆のはずで、SP1が春に間に合うならばVistaを入れてもよいという判断ができなければならなかった。しかしMicrosoftのご都合で、結局新年度には間に合わなかったようである。別にSP1を入れなくても、逐次自動更新すれば同じです、ということにはならない。それは個人のPCの話である。いまだに継ぎ接ぎ的にソフトウェアをアップグレードしながらクライアント1台ずつ使わなければならないのは、もはや古臭い発想であろう。そして自動更新後に勝手に再起動されてしまっていて、途中まで作業させていたものが不整合になったりする。これならサーバ側にやらせていた方が安全だし、ネットを通じて結果もどこからでも受け取ることができる、と考える。


 だいたいサービスパックという用語自体がおかしい。必要なアップデートだというなら、もともと欠陥品を売っていたのかということになる。それからXP SP2のときもそうだったが、いつのまにかアプリケーションのアップグレードまでしてしまっているときがある。少なくともSPを入れたら不具合が発生したという本末転倒のことだけは、やめてほしいものだ。