Google Chrome 2.0 が公開

Google Chromeが2.0のアップデートされた。JavaScriptのさらなる高速化が図られているという。1.0からのメジャーバージョンアップだけに、これからどうれだけシェアの拡大を目指していくことになるのか。

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 Chromeとしては、あくまでも高速処理が売りで、ブラウザの総花的な機能の搭載は行わないという方針なのだろうか。実際自分も日常的に使うには、Chrome程度の画面のメニューで十分だと思うし、少なくともGoogleサービスを使う上では特に困ることもない。ブラウザの反応の遅さにイライラしてきた経験からすれば、爽快感を覚えるときもある。JavaScriptの高速化にこだわるのは、やはりAjaxが元になってWeb2.0のブームを作り出したこともあり、今後のWebサービスにもJavaScriptはデフォルトの機能であるという認識なのであろう。JavaScriptのコード埋め込みを狙うウイルスが出現するのも、それだけ重要性が増していることの裏返しともいえるのだろう。


 一方、Firefoxも次期バージョン3.5では、JavaScriptエンジン「TraceMonkeyを搭載してJavaScriptの高速化を実現するという。こちらはJavaScriptの元祖だったNetscapeの流れをくむブラウザであるから、またJavaScriptにこだわるのも当然であろう。JavaScriptのいわば元祖からの分家と中興の祖が競っているようなものである。そのGoogleはまた、Mozillaのスポンサーでもあるから、両ブラウザはどういう方向に向かうことになるだろうか。競いつつも、ともにIEのシェアを奪っていくことは当面続きそうである。


 FirefoxChromeの機能を単純に比較することもしにくい。Firefoxフルブラウザであり、単純なブラウジングより、目的によって拡張機能をうまく使うことの方が重要のようでもあり、Chromeはシンプルな使い方をする方が圧倒的に向いているだろう。ある意味、両者を相補的に利用するのがいいのかもしれないが、その共通部分がJavaScriptだといえるかもしれない。いまだに「JavaScriptは危険だから常にオフにしておく」と言っている人にすれば、なんだかトンデモない話に聞こえるかもしれない。GENOウイルスのようなことがあるから、あながち否定はできないのだが。