Webサーバー機能入りWebビデオカメラ

 ビデオカメラをWebサーバーに接続してビデオファイルをアップロードするのではなく、ビデオカメラそのものをWebサーバーにしてしまうというユニークな「Webビデオカメラ」が登場する。アップロードする手間がなく、接続したWindows PCからWebサーバーソフトが起動して公開されるものであるという。

Webサーバー機能入りで、実売8000円の130万画素Webビデオカメラ(INTERNET Watch)

 Webビデオカメラというと目玉タイプのWebcamを想像するが、この製品はiPod touchのような外見である。携帯で撮影するように被写体にカメラを向けて撮影するようである。Webに公開することを前提にするのでWebビデオカメラと呼ぶのだろう。撮影後、Windows PCにUSB接続するとWebサーバーが起動する。最大8GBのSDカードだから容量は知れたものだが、即時に動画を公開できるフットワークの軽さが売りになるだろう。


 問題は公開後である。ビデオカメラをいつまでもPCに挿し込んだままにはしておけないだろうから、撮影済みの動画を引き続き公開したままにするにはどうすればよいのだろうか。撮影後の動画は、ビデオカメラをPCから引き抜く前にYouTubeにアップロードしなければならないのだろうか。公開されながらアーカイブのように自動的にアップロードされて、引き続き同じアドレスから公開が続けられるようになればよいのだが。


 また注目するのは、このWebサーバーはIPv6のアドレスを持って、ゲートウェイを通じてメーカーのWebサイトの1つのフォルダのように公開されることである。Webサイトは普通にIPv4であるので、これは一種の「IPv6 over IPv4のようなものだろう。


 これはWebビデオカメラだけでなく、今後デジタル家電IPv6のアドレスを持ちインターネット接続されるときのやり方のヒントを与えるものかもしれない。デジタル家電はITブームの頃から言われてきたが、なかなか現実化していない。これはIPv6が普及していないことにも関連していると思われる。しかし内部の家電や機器にはどんどんIPv6アドレスを割り振って、外部にはどこかのゲートウェイを通じて、IPv4のインターネットの世界に出られればよいだろう。そしてそのゲートウェイの役割をするのは、メーカーサイドのクラウド的なサーバーの役割であると思える。