ブログサービスによるブロガーの特性の違い

 はてなダイアリーは、他のブログサービスと比べて、やや特異的だと言われているが、数値的にそれを示すようなデータがある。またブログサービスの種類によってその特性が異なり、ユーザの棲み分けが進んできているのかもしれない。

iPhoneは「はてな」、恋愛は「アメブロ」ブロガーの特性いろいろ(ITmedia)

 約16万ブログの直近60エントリーの内容を解析した結果だという。内容のジャンルごとに全体を100として、各ブログの比較を行っている。はてなダイアリーは情報関連(iPhone含む)、ヤプログはファッションや食べ物、アメーバブログは恋愛、Yahoo!ブログはレジャー、livedoor Blogは政治経済や企業、楽天ブログはグルメの話題などが特色になっているようである。


 平たく言えば、はてなダイアリーは硬派な話題で技術系のユーザが、ヤプログやアメプロは軟派な話題が好みで女性ブロガーが多いことをうかがわせる。それが「はてな」が外部からはやや地味に見える理由かもしれない。Yahoo!ブログや楽天ブログは親サイトの性格が反映しているかもしれない。livedoorブログはいまだにホリエモンのイメージが残っていると思える(本人は現在アメブロだが)。


 ユーザが棲み分けているのは、それぞれのブログサービスの宣伝の影響もあるだろうが、ブログをどう捉えているかの違いも大きいだろう。単なるWeb上の日記と捉えて私事を徒然なるなるままに書き綴るものか、ニュースなどを時系列で追って論評を加えるものか、各種の紹介を行う目的かなどによって、ずいぶんとイメージが異なる。


 自分などは私事を書くのでは、3日坊主になることは分かっているし書く気にもなれないので、なるべくその日のニュースや発表、出来事について、自分の覚書きの意味も含めて書くようにして、はてなダイアリーだけは何とか続いている。この調査結果にある他のブログのIDもその多数は登録して持っているのだが、記事の更新はほとんど全滅になっている。


 その理由を考えてみると、ネタや書く時間がないこととだけでなく、日付の問題がある。他のブログだと日付が変わってしまうと容易には日付を遡っては書くことができない。ところが、はてなダイアリーの場合には、投稿の際にブログの日付を指定するだけである。これがありがたい。つまりブログの日付とは、あくまで自分が書いた日とするのか、記事の内容とする出来事が発生した日とするかである。たとえばマイケル・ジャクソンの追悼文を書きたいと思っても、亡くなった当日は忙しくて書けなかったとする。数日後やっと書く時間がとれたとき、ブログの日付をやはり亡くなった日付で書きたい。それが容易にできないとすると、書く気が削がれるだろうし、何よりずっと後から自分のブログを読み返すとき、出来事があった日付であってほしいのである。「あの出来事があったのは、いついつのことだったのか」という確認も、自分のブログで可能になる。だから覚書きとしてのブログなのである。


 はてなダイアリーが他のブログと比べて、あまり特殊だと感じたことはないが、強いていえばキーワードつながりだろうか。それにしてもキーワードクラウドタグクラウドのようなものもあるし、ネットはリンクが命なのだから、あまり特別なものとも感じない。ブログごとに内容的にカラーがあることは、むしろよいことであると思えるし、後は広告との関係が微妙だが、スパムプログやトラックバックスパムがなくなるような仕組みになってほしい。