GoogleとMicrosoftがtwitterの奪い合い?

 twitter買収話か、と思わせるような記事のタイトルである。そうではなくてGoogle検索とBingにtwitterのつぶやきが検索可能になるように、GoogleMicrosofttwitterと提携話を進めているということだそうである。今や、一番勢いのあるネットサービスになっているといってもよいかもしれない。

グーグルとマイクロソフト、Twitterを奪い合い(COMPUTERWORLD.jp)
TwitterがMicrosoft、Googleと提携交渉 検索につぶやきを取り込み(ITmedia)

 twitterの利用が進むにつれて、リアルタイムでその内容を検索できる需要は、検索エンジンに対して大きくなっているといえるだろう。そこにBing登場で再び検索エンジン市場が熱くなっているときだけに、twitterの検索もできることは検索エンジンにとっては大きな付加価値となる。GoogleMicrosoftともにtwitterに働きかけるのは当然のことだろう。


 これはtwitter側からすれば、大きなビジネスになる。人気が出てきたとはいえ、これまでtwitterのビジネスモデルは確立されてきたわけではなかった。かつてのYouTubeなどと同様で、株価だけが上昇して期待価値だけが大きくなっていたといえる。広告も使わずに、当面はじっくりとビジネスモデルを育てていると思われた。しかしここでGoogleMicrosoftの2大巨頭から大きな利益を挙げることができるようになりそうである。そうなればtwitterの経営は安定し、よりネットに対する新しいサービスを展開できるようになるだろう。FirefoxGoogle検索バーで利益を挙げているMozillaに似ているかもしれない。


 ネットとは不思議なもので、動画のようなリッチなコンテンツばかりが流行るかと思いきや、twitterのようなシンプルな文字だけのメッセージのシステムがこの時代に重要視されるのだから、なかなか予測がつかない。集中と分散、複雑化と単純化が繰り返されながら、それらが絡み合ったシステムへと変化を続けていくのであろう。