年賀はがきの販売は今年は減少

 今年も年賀状が発売になった。ただし昨年よりも発行数は2億4千万枚減だそうである。実際に紙の年賀状ではなく、メールやWebで済ますケースが増えたためともいえる。世代的には若い世代ほど、その傾向は強いだろう。デジタル化、ネットの普及が年賀状という紙媒体にまで影響は及んでいるようである。

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 虚礼廃止ではないが、全く年賀状を出さない人も増えたかもしれないが、紙の年賀状ではなく、新しいスタイルのものがネット普及とともに登場している。単なるメールではなく、mixitwitterで繋がっている人で、本名も住所も知らない人に紙の年賀状を届けるサービスが出てきている。年賀状を出したくないというより、年賀状作成の手間ひまが煩わしいのである。最近は宛名書きは、みなプリンタで印刷したものになり、手書きが珍しいくらいになっているが、プリンタで印刷するということ自体が、煩わしい作業なのである。そこで最近は文面と住所さえ入力してデザインだけ選んでやれば、後は勝手に紙の年賀状を投函してくれるというWebサービスも出ている。実は自分もプロバイダのそうしたサービスを使っている。それこそちょっとブログを書くくらいのノリで年賀状を出せるからである。


 mixiだ、twitterだ、で年賀状を出せる相手は、世間一般では相手がそのサービスを使っている人に限られるから、まだこれからだろう。しかし、年賀状という日本独特の習慣がネットによって、なんとなく価値観も変遷してこようとしている。昔は手紙といっても、普段あまり会わないようなひとには年賀状か手中見舞いくらいしか「お元気ですか」という挨拶がなかったが、今ではどこにいようともメールやWebを通じてコストもかからず連絡ができてしまう。挨拶の季節という意味合いが薄れてきたわけである。社会習慣は容易には変わらないが世代の移り変わりにより、そもそも年賀状の意味や役割も変わってくることになるだろう。