電池不要のテレビリモコンを開発

 すっかりテレビといえばリモコンが定着して、手が届かないところにあるエアコンと同様に、テレビ本体を操作することもほとんどなくなった。このリモコンに電池を供給することなく、リモコンを押すたびに発生する振動によって発電する仕組みが開発されたという。

電池不要のテレビリモコン、NECエレなど開発 ボタン押す振動で発電(ITmedia)

 これによればテレビの電源投入、音量調節、チャンネル切り替えなどリモコン操作が電池なしで使えることになるという。あえて言えばリモコンを押すという人力発電になるだろう。自転車のペダルをこいでライトを点けるようなものである。リモコン操作という目的のための必要な操作を行ったことがそれを動かす発電になるというわけだから、世話が焼けないことになる。微弱な電気とはいえ、発想がユニークである。最近、リモコンに限らず、どうも乾電池が必要な機器というのは利用するのが億劫で仕方がない。わりと頻繁に乾電池の交換を行わなければならないようなものは最悪だろう。また使用済み乾電池の廃棄も決まった日でないとゴミに出せないからである。昔はハンディ型のラジオやウォークマンのようなものでも単三乾電池を4本くらい平気で入れていたものだが、今となっては時代遅れのもののように感じてならない。とはいえ、今流行りのソーラー発電からリモコンの電源を供給するようなしくみでもない。そのとき、指先1本で発電できますよとなれば、電池の減少も気にせずに楽になって、ありがたいものである。


 ただリモコンといえば、物理的に一番消耗しやすい。テレビ本体はどこも故障していなくても、先にダメになるのがリモコンである傾向にある。確かにテレビの中で毎回いじられるのがリモコンだから、やはり痛めやすくなるからだろう。そこに限界を感じるのである。


 またリモコンといえば、携帯電話をリモコンとして使える機種、シリーズもあった。自分の今の機種は使えないようだが、携帯電話をリモコンとして使う方向性はどうなるのだろうか。携帯にも振動力発電が応用できないかと思えるのである。もっともボタンを押すだけならいいが、液晶画面を表示するための電源としては到底追いつかないだろう。