Facebook、Google抜き米国でアクセス数1位

 アメリカ人はやはりSNSが好きなのか、Facebookがついにアクセス数でGoogleを抜き、トップに立ったという。個人単位でみればGoogle検索は不定期だが、Facebookは日常的にアクセスするからということだろうか。同じSNSとはいっても、日本のmixiをはじめとするSNSとは状況がだいぶ違うようだ。

Facebook、Google抜き米国でアクセス数1位に(ITmedia)

 Google検索はすでにネットの中では定着しており、Bingなどの登場で微増だったり頭打ちになったりすることはあっても、これから飛躍的に伸びるものでもない。ただGoogleのサービス全体ということでみれば、SNS的なものを含めてこれからのものもあるだろう。Facebookの方は、ここ数年の右肩上がりの成長は著しい。一体Facebookに何を期待しているのだろうかと、そちらの方が気になる。



 国内にもFacebook日本語版があるが、mixiGREEなどより飛躍的にアクセスが伸びたという話は聞かない。米国よりも1年遅れくらいで、むしろtwitterが流行しているくらいである。これは国民性の違いといえるのだろうか。初対面の人とのコミュニケーションでも、パーティやらディベートやらで積極的なアメリカ人に対して、日本人は内向的でむしろブログのような独り語りのものを好む傾向にあるのだろう。mixiなどでコミュニケーションといっても、それはあくまで顔の知れた内輪の関係同士の方が多いのではないだろうか。自分もそうだが、ネットでコミュニケーションができるとはいっても、いったん関係が出来てくると、今度はそれを維持することが億劫になってくる。相手が方が熱心であればなおさらである。仕事ならば話は別だが、プライベートはあまり八方美人をやっている心の余裕がない気がする。twitterのような緩い関係くらいは、まだしもなのだろう。


 こうした国民性の違いが、ネット利用の形にも表れてくるのだろう。SNSよりはブログやtwitter、携帯でも音声通話よりはメール、ひょっとすれば国内の携帯がガラパゴス化したのも、日本人固有の性格に合うものだったからかもしれない。そこに含まれるカメラ、ゲーム、おサイフ、ワンセグその他の機能は、もっぱら独りで使える機能である。スマートフォンになれば、ますますケータイでのSNS利用には便利になるだろう。アメリカ人からすれば、コミュニケーションに便利になる方向にネットの携帯も発展するのは当然の要求であるからだろう。Google検索は独りでできることだが、原則的にSNSは相手が見つからなければ何もできない。そのSNSの代表格のFacebookGoogleを追い抜いたということは、ネットでやることはコミュニケーションのウエイトの方の高いということである。


 理屈はともかく、調査結果とは別に、Google Trendで「Facebook,Google」でトレンドを比較してみた。米国だけでなく全世界での結果だが、既に2008年後半から話題的にはGoogleを上回っていることがわかる。むしろ日本ではその頃はmixiが頭打ちになってきていて「飽き」がきたような時期ですらある。本来、コミュニケーションとは「飽き」がくるようなものではないはずであるから、やはり限られた内輪だけの関係で続いていたからではないかと思える。ネットにしろリアルにしろ、やはり日本人は幅広いコミュニケーションは苦手ということだろうか。 



Google Trendによる比較