Androidはモバイル市場を制するか
このところの話題といえば、AndroidかiPadである。まだ自分の手元にはどちらも現物はないのだが、それだけに逆に妄想?が広がり、話題にもしたくなるのかもしれない。何でも「10の理由」が好きなようなeWEEKでは、Androidがモバイル市場を制するのではという予測を行っている。お約束のツッコミを入れるということにしよう。
Androidがモバイル市場を制する10の理由(ITmedia)
米国内では早くもAndroidスマートフォンが売り上げでiPhoneを抜いたという調査結果が報じられているが、メーカーの多数派になりそうなAndroidが本当に市場を制するには、何が必要なのだろうか。
1. 流れが変わりつつある
米国では通信キャリアは多い。最大大手のAT&TはiPhoneだが、他のキャリアを選択した場合、より安い選択肢として必然的にAndroidを利用することになる。
2. キャリアの疑念も晴れた
Androidがオープンソースであることから、セキュリティその他の疑念もあったが、採用するメーカーも増えてソフトウェアも洗練されてきたせいか、問題もなくなり信頼性も高まっているようだ。
3. 消費者はAndroidを受け入れつつある
キャリアの名前もさることながら、Googleの名前の効果が消費者に対して受け入れられている。PCメーカーに対するMicrosoftのWindowsのようなもので、キャリアが異なってもGoogleのAndroidでは大差はないという安心感があるかもしれない。
4. Googleがバックに付いている
ネットといえばGoogleというイメージもあるが、メールにしろWebにしろPCでのネット利用と共通化できるということへの期待が大きいだろう。
5. 数の力
すでに指摘されているように、MacとWindowsのような関係のようなもので、独占1社対他の多数メーカーでは、供給力の問題もあり、いずれ多数派が数の上では占めることになる。iPhoneはプレミア的価値に存在感を見出すことになっていくだろう。
6. アプリも増えている
ゲーム機でなければ、ダウンロードできるアプリの数で人気が決まるとは思えない。むしろスマートフォンからでも利用できるクラウド上のWebサービスがどれだけ充実するかにかかるだろう。Apple Storeのような形ではなく、Google Appsのサービスがどれだけスマートフォンからスムースに使えるようになるかであろう。
7. iPhoneへの熱狂は収まる
MacとWindowsのように、目的によって分かれることになるだろう。仕事目的ならクラウドにもアクセスを前提とするAndroidであろうし、プライベートのコミュニケーションならiPhoneの方がオシャレかもしれない。
8. 業界がAppleに反発
基本的に独占を前提にするのがAppleの方針であるから、いろいろな制限がユーザにも業界にもかかる。Flash排除の動きなども影を落としそうな気配はある。
9. 端末ベンダーの支持も増える
Android端末は出そうとすれば、どこでも出せるものだから自由競争ではある。とはいえ、ガラパゴス化が進行してしまっている日本にとっては、どこか遠いところの話ではある。
10. Googleにはプランがある
そう簡単な話ではないだろう。GoogleブランドとされるNexus Oneは販売不調のようだし、前日のブログでも指摘したようにAndroidとChrome OSとの関係など問題は山積である。走りながら軌道修正、解決をしていかなければならないだろう。Googleという企業だからこそ、そのスピードに付いていけるという面はあるが。