自然エネルギーで「公衆電源」サービス

 携帯電話、ノートPC、ゲーム機、デジカメ、ビデオなどモバイル機器の普及で、機器を外出時に持ち出す機会が増えたが、いつも心配になるのが、いざというときバッテリーが切れていないかどうかである。ここに自然エネルギーを利用した「公衆電源」サービスを取り入れ、東京電力がその事業化を目指すという。

PCや携帯を出先で充電「公衆電源」を東京電力が事業化へ(ITmedia)

 電気自動車が普及する上で最大の問題は、車そのものよりもガソリンスタンドに代わるバッテリースタンドの整備だと言われてきた。同じようにモバイル機器にも出先で充電できるスポットが、あちこちにできればよいわけだ。携帯ショップなどで充電のサービスはあるが、いかんせん数が多くないので、どこでもというわけにはいかない。こうしたスポットが街中の多くのところに設けられ、かつそのエネルギーは自然エネルギーで供給されるということが、現代のエコにも繋がる発想というわけである。


 利用者としては無料で充電できることが理想的ではある。有料にしてしまうと、数多くスポットを設置してもあまり利用者は伸びないかもしれない。有料で充電して携帯で電話するなら、公衆電話で電話をするのと大した変わらないことになるからである。ただ無料にするなら、どこから事業の収益を求めるかということになる。公共スペースならば、自治体がエコを推進する予算の中に組み入れることができるかもしれない。民間ならば、たとえば喫茶店、ファーストフード店、コンビニ、飲食店ならば集客の手段にもなるかもしれない。昼食時や休憩時に、ついでに充電サービスのある所でというわけである。


 電力ではないが、無線LANスポットのサービスが導入された時期があった。無線LANのセキュリティが問題になってから、サービスが広がらなくなったのが残念ではあった。充電サービスならセキュリティとか情報流出の心配はないので、ぜひ事業化のモデルを確立させてサービスを広げてほしいものである。