iPad向け雑誌配信が開始当日にダウン

 iPad向けに早々と始まったソフトバンク系列の雑誌配信「ビューン」が、開始した当日からアクセス集中でダウンしたという。本当にそれだけiPadの購入者が多かったのか、話題性と30日間無料ということから一時的に集中したものだったのだろうか。話題性からiPhoneからのアクセスも加えてのことだったのだろうか。

iPadに雑誌配信「ビューン」、開始当日にサービス休止 アクセス集中で(ITmedia)
iPadに雑誌配信「ビューン」、アクセス集中で利用しにくい状態に

 雑誌や新聞の電子化という点ではiPadでなくとも、普通のPCでもインターフェースの違いはともかく可能であるはずである。iPadでは何が異なることになるのか。1つは複数のコンテンツをまとめて配信することにあるのではないかと思う。これまでは新聞社や出版社が紙媒体と並列する形で自らのサイトにWeb版を提供してきた。仮にWeb版を有料化しても、なかなかユーザはつかないことが予想され、有料化には踏み切れないできた。一方では紙媒体の売り上げは減少する一方であった。これが出版側からの配信というより、iPadに付属するサービスという形で提供された。まさにiPodに対しての音楽配信に似ている。レコード会社ではなく音楽配信サイトからダウンロード購入する形になっていったように、雑誌配信サイトから購入する形になっていく可能性がある。それもPCではなく、iPadというデバイスが普及するのがきっかけということになるかもしれない。


 今は話題性と無料期間だからということで一時的な人気かもしれない。これが有料化されて、さらにコンテンツ数が増えたときに購読者が伸びるか、またコンテンツ提供側がどこで利益が出るようになるかが、iPadをきっかけとするタブレット市場が、今後電子書籍市場を本当に推進することになるかどうかにかかっている。