Google Suggestの評価
Google Suggestは鬱陶しいという意見の人もいるようだ。ニコラス・カーとはどこかで聞いた名前だと思ったら「クラウド化する世界」の著者だった。割にIT関係の批判的な文明論を展開している人のようだ。
「Google SuggestはGoogleの不気味さの象徴」―カー氏の見解(ITmedia)
Google Suggestは検索の際に一部の文字列を入力するだけで続く検索語を推測して候補群を表示してくれる。ある時点から急に表示されるようになり便利だと思うと同時に、自分が疑問に思って検索する内容のキーワードの組み合わせも、世の中の多くの人も同じように思いついているのだなと思ったものだ。連想ゲームみたいな(古いか)、片言だけ発するかいなかのうちに相手が言おうとしていることをたくさん例示してしまう。
確かにあまり「大きなお世話」に慣れすぎてしまうと人間の方があまり物を考えなくなる、思考停止してしまうのではないかと懸念する人もいそうだ。しかしそれを言うなら、物を調べるのにすぐにGoogle先生に頼ってしまうことから問題なはずで、検索キーワードだけを槍玉に挙げても仕方がないだろう。少し批判のしすぎだと感じる。
Google SuggestはAjaxならではの機能だそうで、Webの進化に一役買ったものである。日本語には熟語も多いだけに、ここは欧米とはSuggest機能の評価の事情がやや異なるところだろう。そしてネットからパーソナルへとカスタマイズされてくるのもGoogle日本語入力と同様のことになるだろう。
思い出したカー氏の著書を挙げておこう。
- 作者: ニコラス・G・カー,Nicholas Carr,村上彩
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2008/10/10
- メディア: ハードカバー
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