IEのシェアが再び減少

 毎月定期的に公表されるブラウザの世界的シェアをこの半年ばかりのデータから、グラフにしてみた。簡単なExcelのグラフ作成演習である。一時巻き返しつつあるかと思われたIEが再びシェア60%を割った。IE9の正式版がまもなく公開されるはずなので、今後さらにどう推移していくか。

IEのシェアが6割切る IE9β登場でも減少止まらず(ITmedia)

 IEFirefoxはここのところ微増や微減はあるものの、IEは60%弱、Firefoxはなかなか25%に届かない状況が続いている。唯一大きな増加率を見せているのがChromeで、今後どこまでシェアを伸ばしていくかである。今のところ、IEがシェアを落とした分はFirefoxに流れているのではなく、Chromeに流れているように見える。


 IEのシェアといっても、IE8、IE7、IE6のトータルのシェアである。そしてIEのバージョンはかなりWindowsのバージョンに左右されている。いまだにIE6のシェアが残り続けているのはWindows XPがまだまだ現役であることによるものだろう。その順でいけばIE7Windows Vistaがバックだったはずだが、Vistaの不評により、多くは早々とWindows 7を導入した。それに伴い、ブラウザもIE8が標準のようだったはずである。そこにさらにIE9が出現するはずだが、これはVista以上となる。次第にIE6、IE7のシェアが減ってくるが、その分IE9が増えることになるかどうか。数か月前にIEのシェアが回復したのは、明らかにWindows 7の初期導入効果だろう。それもほぼ治まってきてからは、IEのシェアも頭打ちになってきた。


 Chromeの方はなかなか正式版が出てこないChrome OSとの関係で、今後まだシェアを伸ばす可能性はある。Chromeはそこそこの評価を得たと思われるが、Chrome OSの方は未知数である。ChromeChrome OSでシェアが10%も超えるようになると、メジャーなブラウザとして存在になるだろう。AndroidタブレットPCにおける位置づけも重要になる。そうなると、いずれFirefoxとのシェアも逆転することも起こりうるかもしれない。



3-9月のブラウザのシェア比較