タブレットPCの覇権争いはどうなる
大きな話題性を持って登場したiPadだが、ここに来て販売が停滞してきているという。ライバルメーカーにとっては、今がタブレットPCの投入の好機かもしれないが、どうなっているのだろうか。
iPad販売に停滞感,ライバル猛追 タブレット端末,覇権争い(ITmedia) HP、Windows 7搭載タブレット「Slate 500」発表
4月の発売当初は注文に対して供給が追い付かない状態だったが、それから何ヶ月かしてようやく供給体制が整ってきたという。しかしその間の売り上げが、投資家の期待の500万台を下回る420万台で、それが投資家の評価を下げる結果となったようだ。
国内的には電子書籍市場が未だしのためか、米国よりも先細りの販売台数となっているようだ。確かに販売初期の購入者は、話題性で購入した人やApple信者のような人が多い。それらの人たちが一段落ついて、多くのユーザは様子見というところかもしれない。そもそも従来のPCと利用目的が何が違うのかも、はっきりしていない人も多い。電子書籍やコンテンツが少なければ無理からぬ話ではあるだろう。
さて年末にかけて、どれだけiPad対抗のタブレットPCが市場に登場してくるだろうか。まずはHPのSlateであるが、Microsoftとの関係からWindows 7搭載タブレットを出す。しかしHPとしての本命は、むしろ買収したPalmのOSを搭載したタブレットPCだろう。Androidタブレット搭載のものは多くのメーカーから出てくるだろう。シャープの「GALAPAGOS」にしてもAndroidである。
だがGoogleそのものは、Chrome OSを搭載したものに期待をかけているような気がする。そしてiOS、Windows 7、PalmOS、Android、Chrome OSとタブレットPCをめぐって、かつてのOS戦争のような様相を呈してきている。iPadが先行しているとはいえ、どれが本命に浮上してくるか、予断を許さないようである。