RHEL 6が正式リリース

 Red Hat Enterprice Linux 6が正式リリースされた。クラウド時代の代表的サーバーOSとしての役割を果たすと思われるが、何が変わるのか。

レッドハット、「RHEL 6」を正式リリース(ZDNet Japan)
レッドハット、次期RHELを年内にリリースへ--「MSとの共存に力を入れる」(7.16)
レッドハット、「RHEL 6」ベータ版をリリース--「Xen」は含まれず(4.26)
大規模向け「Red Hat Enterprise Linux 6」が正式リリース(ITpro)

 サーバーOSとしての立場では、UNIX系(Solarisなど想定)からの移行、そしてWindowsサーバーとの共存を目指しているという。現実的な運用系のサーバーとしては、もっともなスタンスではある。大規模システムのメインサーバーとしてはこれまでワークステーションSolarisというケースはあったが、現在ではPCサーバーのクラスタLinuxで運用できるようになっている。その中心がRedHat系になるというわけである。


 またイントラネットサーバーとしては、WindowsでログインできるWindows Serverだが、Sambaサーバーを用いればバックアップサーバーにも、プライマリサーバーとしても可能ではある。現実にWindows Serverが存在しないWindowsネットワーク構築が可能になっているわけである。ただし、これは今に始まったことではなく、何年も前から可能だったことである。


 現在の観点からすれば、最も関心が高いのはプライベートクラウドの構築目的であろう。すでにベータ版のときから宣言されていたように、仮想化にはそれまでの「Xen」をやめ「KVM」に完全に移行する。これからプライベートクラウドを新規に構築するときには、まず「KVM」で仮想化したLinuxが必要となりそうである。そしてそれがクラウドでの主流となるかどうか。


 個人的にはRedhatは組織でのユーザに過ぎないから、あまりクラウドの試みはできないが、いずれRHEL互換のCentOSもバージョン6に上がって、同様のことができるようになるだろう。その頃までは下調査といったところか。