スマートフォンやタブレットの台数がいずれPCを抜く
いずれスマートフォンやタブレットPCの出荷台数はPCを抜く、というのはある意味当然の予測ではある。スマートフォンやタブレットPCの合計がなのか、それぞれがなのかはともかくとして、その背景にはSNSとクラウドがあるとのことだ。
スマートフォンやタブレットの出荷台数は2012年にPCを抜く..(ITmedia)
PCのコンセプトは、ネットに接続しているとはいえ、従来からのであるOfficeなどのデスクトップアプリを使いながら、メールの送受信やWebのブラウジングをしながら情報も得るというものである。少なくともWindowsである限り、主体はデスクトップアプリケーションである。
対してスマートフォンは、ネットに繋がりながらコミュニケーションを行うことが元からのコンセプトである。携帯が音声やメールでしかコミュニケーションしかできなかったところを、Webが本格的にスマートフォンで利用できることによって、コミュニケーションの範囲は広がった。単体でのゲームなどのアプリもあるだろうが、それらは主体ではない。スマートフォンでコミュニケーションを行うためのSNSが重要というより、必須のものになってくるだろう。
またタブレットPCは、スマートフォンの拡張とみるか、従来型のノートPCの代替とみるか、現時点では微妙なところだが、市場的にはPCが減少してタブレットPCが伸びることはほぼ予測できる。電子書籍市場が本格化してくれば、この流れは加速してくるだろう。
スマートフォンやタブレットPCの背景には、実はクラウドが大きく関わってくる。スマートフォンなどはPCのようなデスクトップ型というのは意味がない。もともとネットでコミュニケーションをすることが目的のものだからである。その中でやりとりは、Webサービスの利用とデータがサーバー側に置かれることによって行われる。すなわち、もともとクラウドへの親和性が高いのである。電子書籍にしても、世界中の電子書籍を置くにはクラウドが最も適している。タブレットPCやスマートフォンはWebサービスとして電子書籍にアクセスすればよいのである。
もちろんPCでも同じことができるにしろ、Officeを使ったりプログラミングを行うといった従来のPCの利用方法と、Webによるコミュニケーションのツールとしての棲み分けが、スマートフォン&タブレットPCの間でなされていく可能性がある。そして前者を目的とする人と、後者を目的とする人では、圧倒的に後者の方が多いことは明らかである。