ApacheがJCPから脱退

 OracleにSunが買収されて、Javaの先行きにも暗雲が立ち込めてきているが、今度は「Java SE 7」の承認をめぐってApacheJavaコミュニティからの脱退を発表した。

Apache Software Foundation、JCPを脱退(ITmedia)
Oracle、ASFのJCP脱退示唆にコメント(ITmediaエンタープライズ 11.17)

 詳しいことはわからないが、Javaの新版のテストキットをOracleが提供しない方針に反発をしているという。本来、オープンであったはずのJavaOracleに権利が移ってからおかしくなりだしている。すでにAndroidで使われているJavaに関して特許侵害であるとしてGoogleを提訴している。また他にもOracle離れをしている人は多いようだ。


 Apacheにとっては現在はオープンなJavaの実装であるApache Harmonyはトップレベルプロジェクトになっているという。OracleApacheJavaはクローズトとオープンなものとに分かれる危険性をはらんでいるだろう。もともとApache Harmonyは、Java SE 5, 6を元にして開発されているものであり、Java SE 7が不透明なものになるならば、本来のプロジェクトの意味が失われてくることになるだろう。IBMAppleOracleを支持しているようだが、オープンソースを支持する勢力にとってはApacheに賛同するだろう。Googleはその中間といったところである。


 ApacheJavaいえば、自分にとってはJavaを真面目に勉強しようと思えたのはtomcatを知ったのがきっかけだった。tomcatは、もともとApacheのプロジェクトではなかったが、Apacheに統合された。サーバーサイドJavaにとってはWebが必須であるから、Webサーバーで絶対的なシェアを持つApacheと統合するのは自然な流れに見えた。最近はクラウドのベースになるソフトウェアがJavaで書かれていることから、Javaを再認識しつつある。


 そうした経緯から考えるに、やはり自分としてはApche支持である。何やらOracleのソフトウェワに対する姿勢には、かつてのMicrosoftのような時代錯誤的な横柄さを感じられるのである。