MicrosoftはFacebookを買収しようとしていた
ネットの世界では状勢の変化は激しいから、あまり過去を論じても仕方がない。とはいえ、たった4年前の話ではある。MicrosoftがFacebookを買収しようとしていた事実である。
マイクロソフトによる買収提案をフェイスブックが拒否していた事実が..(COMPUTERWORLD.jp) Microsoft:"Yeah,We Tried To Acquire ..."(TechCrunch)
つい2年前にはMicrosoftがYahoo!を買収しようとして話題になった。それに比べれば4年前は新興企業だったFacebookを買収しようとしたことなど、当時としてはさほど話題にならないことだったかもしれない。しかし今となって、Facebookの勢いを見るにつけ、4年前の「れば、たら」に思いを馳せることになるのだろう。Microsoftだけでなく、Googleも注目していたはずである。ただGoogleはYouTubeの大型買収をしたばかりだったはずで、またOrkutがあったとはいえ、当時はSNSにはそれほど関心が向いていないように見えた。そうしてMicrosoftがいくばくかのFacebookの株式を手に入れたことで、当時はFacebookは親Microsoft寄りの路線を選択したかのように思われていた。
しかしそれは、FacebookがMicrosoftからの買収を拒否した結果のことだったようだ。その決断をしたのはFacebookの創設者であるザッカーバーグ氏(26歳)で、当時はまだ22歳だった。しかしその決断が正しかったことは、現在のFacebookの隆盛を見れば明らかである。Microsoftが買収していたらこれほど成功していなかったどころか、台無しにしていたかもしれないという話は、ただの仮定の話だけとも想像できない。かつてMicrosoftによって潰されたり、買収された新興企業も多くあったからである。
それが今や、Microsoftを脅かすGoogleをまた脅かすほどの急成長を遂げたのがFacebookである。ただ、MicrosoftとFacebookの協力関係は続いている。それは対Googleという関係でもある。Webサービスの中核としてFacebookが認識されていくようになるならば、これからはGoogleやMicrosoftと肩を並べるような存在になっていくだろう。