Androidを狙うボット型ウイルス

 スマートフォンにもマルウェア感染の危険が増してくる。Androidを狙うボット型ウイルスが見つかっているという。Web化が進むことによって、PCと同様のWeb経由の感染が増えてきそうである。

Android OSを狙うボット型ウイルスを確認、..(INTERNET Watch)
Android OSを標的としたウイルスに関する注意喚起(IPA)

 IPAによれば、Andoroidを狙う新ウイルスは「Geimini」と名付けられているという。ウイルスそのものはAndroidでもすでに複数確認されているが、ボット型は初めてであるという。最悪、スマートフォンから個人情報を抜かれたり、意図しないメールの送受信、乗っ取られて指令サーバーに従って、どこかのサイトへのDoS攻撃にも参加させられたりする可能性さえある。もはや「スマートフォンは小さいから影響は少ない」ことにはならない。


 日本国内では、まだAndroidがそんなに普及しているとは思えないから影響は小さいかもしれないが、中国では感染が広がっているという。さすがに人口が多いだけに普及台数も多いだろうし、あやしげなハード、ソフトも多そうである。しかしネットだけに、スマートフォンといえどもPC並に影響は世界中に広がりかねない。経済と発展とともに、黄砂や新型インフルエンザばかりでなく、スマートフォンのウイルスも海を渡ってやってきそうではある。


 ウイルスは、Android Market以外のサイトからのアプリの中に入ることが多い。正規のソフトウェア以外は使わない方が無難ということになる。しかしそうなるとApple Storeと同様に囲い込みが起こることになりかねない。Android OSそのものはオープンソースだけに、アプリにはまだ本格的なセキュリティ対策の仕組みはできていないようである。少なくともPCのような、パターンファイルをしょっちゅう更新しなければならないような仕組みは避けたいものだ。