ドコモのスマートフォン向けパケット定額サービス

 ドコモがスマートフォンタブレットPC向けのパケット定額サービスの料金を3月15日から改定する。いくらスマートフォンの時代とはいってもパケット料金が高すぎてはお話にならないが、ようやく従来の携帯電話料金並みになってくるというところだろうか。

ドコモ、スマートフォン向けに2種類のパケット定額サービス(INTERNET Watch)
ドコモ、新たなパケット定額サービスと定額データプランを提供(ITmedia)
新たなパケット定額サービスおよびデータ通信専用の定額料金プラン..(NTT docomo)

 完全に月額固定のフラット料金と、例によって2段階ステップの料金とに分かれるようだ。フラットなら5460円、2段階なら下限が4万パケットまで2100円、最上限が11.4万パケット以上5985円となる。パケット量が多いなら初めからフラット料金にしておいた方が500円程度お得だというわけだ。


 ネットを専門にしているものの、どうも昔から携帯は苦手である。というより、日本の携帯キャリアの方針に付いていけないという方が正しいだろうか。PCのネットと異なり、機種や回線が問題ではなく、まずパケット料金ありきだからである。携帯の方がPCでのブロードバンドの料金よりも高額なのである。パケット料金を気にしながら日常的に利用するというのは、PCの前時代のダイアルアップ接続と同じようなものだ。午後11時からはパケホーダイならぬテレホーダイといっていた。


 さすがにスマートフォンではパケット料金は気にしたくないが、気にせず使うにはなるべく安い方がいいにきまっている。2段階とはいっても、スマートフォンのパケット量がどれだけになるかは使ってみなければわからない。なにしろPHS時代には定額だったPCのデータ通信接続が、強制的に携帯に変更され(PHSは廃止された)、数時間使っただけなのに月額5万円以上請求されたことがあって、トラウマのようになっているからである(ちなみに消費者生活センターに苦情を訴えようかと思ったくらいで、調べたらセンターへの苦情のトップが、まさに法外なパケット料を請求されたことだったことを知り、訴えを諦めた)。パケット料が膨大になったのは、どうもOSがVistaだったためらしいが、以後、携帯でのデータ通信はやめた。料金の通知はほとんど見ないが(内容がよくわからない)、PCの回線並にシンプルな料金体系にしてほしい。


 料金はともかく、スマートフォンの機種である。ドコモでは昨春からXperiaと今はGALAXY SAndroid機を投入しているが、果たして普及度はどれくらいなのか。個人的にはイマイチ食指が動かない。iPhoneをスイスイ使っている人を横目で見ながら、うらやましがっている状態である。iPhoneのためだけにドコモからソフトバンクへ移籍する気にもなれない。


 今春からSIMロック解除をドコモは宣言しているが、実際に解除されたらどうなるかを期待している。しかし、それはあくまでiPhoneを持つソフトバンクユーザの取り込みだろうから、元からのドコモユーザがiPhoneを機種として利用できることを保証するものではない。怪しげな個人輸入ルートからSIMロック解除されたiPhoneを持ち込んで、ドコモで使えるようにしてくれるものではないだろう。こうしたところがPCと異なり、閉鎖的な部分であると思える。もっともそうしなければ通信キャリアは既得権を維持できないからではあろうが。


 というわけで、古いドコモユーザとしては、Androidスマートフォンは料金だけでなく、まだしばらくは様子見の状態が続いている。