Windows 7をUSBメモリーから起動

 近年のPCはBIOS機能の拡張によりUSBブートが可能になっているので、WindowsUSBメモリーや外付けUSB HDDからブートできないかと思っていた。Microsoftは出しそうにもないから諦めていたが、それを可能にするソフトが現れた。「BOOT革命/USB Memory」というソフトが3月11日に発売になる。

Windows 7をUSBメモリーから起動,「BOOT革命/USB Memory」(ITpro)
BOOT革命/USB Memory Ver.3(アーク情報システム)

 Microsoftにしてみれば、Windowsはランセンス付きでPCにはプリインストールされるという前提なのだろうから、こういした外部からブートする方法はあまり望まないことだろう。FD時代ですら、FDは内蔵HDDにインストールための最初のブートに使われるだけのものだった。


 いったん内蔵HDDにWindowsをインストールしたPCに、Windowsを消さずに他のOSを導入したければHDDをパーティションに分割してデュアルブートにするか、近年ではUSBメモリやUSB HDDにインストールする方法が可能になっている。CDやDVDからのブートは書き込みができないのでレスキュー時以外は使えない。デュアルブートは、どちらかのOSで起動している間は、結局はHDDの領域の半分は使えない状態で、あまり効率はよくないので、もはや時代遅れの方法と思える。そこでUSBメモリからのブートが今では一般的な方法といえるだろう。


 自分はLinuxUbuntuデスクトップ版などは、ノートPCにもっぱらUSBメモリにインストール・ブートで利用している。周辺機器の認識はきわめて良いし、内蔵HDDのWindows領域もすべて見える。OSの種類、バージョンが違いはUSBメモリを取り替えてブートすればよいだけである。そのうちに目的によっては、HDD(Windows)とUSBメモリ(Ubuntu)の関係が逆(HDD(Ubuntu)、USBメモリ(Windows))でもいいような気がしてきた(容量的にはUSB HDDだろうが)。ただ、Windows側がそのような利用の仕方が不可能だったわけだ。


 「BOOT革命/USB Memory」は実売1万円弱くらい(ダウンロード版は7千円台)でそれなりの価格だが、Windowsの箱だけは持っているが当面インストールできるPCがないとか、上記のようにLinux中心でPCを使いたいような場合には役に立つソフトといえるだろう。自分のPC環境で果たして無事に動作するかどうかは、やってみないと何とも言えないが。