USBメモリのAutoRun機能は無効に

 USBメモリはますます大容量かつコンパクトになり、登場当初のデータの移動用とは異なる目的に変わってきたと思える。そしてWindows独自のAutoRunはセキュリティ上、不要なものとなっているようだ。

USBメモリのAutoRun無効化パッチ、自動更新で..(INTERNET Watch)

 Windows XPの頃にはUSBメモリをPCに挿すと自動的にメニューが立ち上がって、アプリケーションの実行かフォルダを開くか選択するようになっていた。Vistaでもそうだったかもしれないが、あまり記憶がない。Windows 7になったら、そういえばメニューを見かけなくなった。それもそのはず、Windows 7ではそのAutoRun機能がUSBメモリでは無効化されるように仕様が変更されたらしい。


 何年か前に、ネットに繋がらないという人にUSBメモリでファイルを配布してあげたら、返ってきたUSBメモリがすでにウイルス感染していた。感染したPCでは、ウイルスがUSBメモリデバイスを監視していて、見つけるとすぐに自分のコピーをUSBメモリに作るようだ。それがまた他のPCに挿されたときにAutorunで感染させるという仕組みらしい。状況的にUSBメモリを持ち歩いた自分がウイルスを内部感染させたようにも受け取られかねないので、以後、USBメモリは他人のPCとのデータのやりとりには利用しなくなった。昔のFDの代わりという発想は捨てるべきだろう。


 コンパクトで大容量になっただけに、ただでさえ重要なデータをバックアップしておこうものならUSBモメモリそのものの紛失、盗難、内部のデータからの個人情報の流出などの危険性が増した。手軽さと危険性は表裏一体である。重要データの保存にはUSBメモリは使うべきではない。移動して歩く際にはセキュリティのしっかりしたストレージサービスを利用するべきだろう。


 では何にUSBのメモリを利用するかというと、データ保存よりはむしろアプリケーションを保存する。フリーソフトなどのインストール不要のアプリケーションを入れておく。他所のPCには勝手にソフトをインストールするわけにはいかないから、持参したUSBメモリの中から必要なアプリケーションを立ち上げる。仮に移動中に紛失したとしても、パスワードなどを残していない限り、ただの公開されているアプリケーションだから実害はない。しかし最近はもっとも重視しているのは、OSのUSBメモリからの起動である。大容量のUSBメモリならではものであるし、UbuntuなどのLinuxは当然だが、Windows 7でも可能になるというから、PCの内部は変更せずにPCのヤドカリ的使用が可能になるからである。