震災後にTwitter利用が増加

 やはりSNSは震災対応に強かった。東日本震災後のTwitterなどのSNSが企業でも利用が広がっていることを示す調査がある。従来の携帯やメールに加え、TwitterFacebookUstreamが緊急時にも有効であることが図らずも認識されたのである。

震災後に7割の企業でTwitter利用が増加〜Beat Com調べ(INTERNET Watch)

 すでに世界ではイランのデモの際のTwitterの役割、エジプト政変の際のFacebookなど、非常時での役割が注目されていた。日本ではどうかと思っていた矢先、震災という不幸な出来事の最中、その後に大きな役割を果たすことになった。自分自身、TwitterUstreamはリアルタイムの情報のために特にアクセスすることが多かった。Facebookは個人的にはあまり相手がいないので、今回は役立てられなかった。


 震災直後は、都内では交通機関がすべてストップし、電話も繋がらずに会社や家族にも連絡が付かず帰宅もできない状態の人が大量に生じた。特に電話はすぐに規制がかかり、緊急時には本当に役に立たないものだと感じた。メールも基本はアドレスを知っている人と個々にしか連絡できないので、緊急性にはやや欠ける。その点、Twitterなら、フォロワーでなくてもあらかじめハッシュタグを決めておけば、一瞬で関係するメンバーには伝達できる。そうした備えをしておくべきだという教訓を残した。FacebookUstreamなどと連携できるるようにしておけば、なおよいだろう。


 これまではTwitterも、好きな人だけが朝から晩まで、たわいもない「つぶやき」をやっているイメージで、それは使い方が違うだろうという印象を持っていた。それが緊急時の必需品になるという実感を持った。震災後の原発の動向、計画停電時の情報入手でも必要だった。海外での政治的なデモ活動でもまさにそうだったのだろう。


 こうした教訓を得て、会社や組織でも緊急時を含めて、SNSをいかに活用するかに傾いていくことだろう。もはや電話やメール、テレビやラジオだけに頼る時代ではなさそうである。