日本のFacebookユーザー数は推定311万人

 日本のFacebookのユーザ数は意外と伸びていないのか。あるいは震災の影響か。3、4月までは伸びていたが5月に入って微減に転じているという。推定311万人で人口あたり2.5%だという。

日本のFacebookユーザー数、推定311万人で微減〜..(INTERNET Watch)

 日本の文化とFacebookの相性との根本的問題は置いておくとして、3、4月は震災の影響がどう現れたか。Twitterなどは頻繁に使われたのは明らかだが、Facebookmixiも緊急時の連絡に使われた可能性は大きい。裏を返せば、そのためにユーザ数が増えたともいえるかもしれない。それ以前は、Facebookはマスコミを含め、いろいろと採り上げられ知名度は上がっていたことからユーザ数も増えてきてはいたはずである。それでもまだ人口比2.5%に留まっている。


 他国の、特に英語圏の国ではFacebookのユーザ数は驚異的ですらある。アジアでは香港が人口比51.6%、イギリス、カナダ、オーストラリアなども50%に近い。米国ではもともと「2人に1人はFacebookをやっている」と言われていたが、他国もそれに近いくらいになっている。それに比べれば日本の人口比2.5%はきわめて低い。日本語化されるのが遅かったからとはいえ、文化の違いか、mixiなどの国産SNSガラパゴス化の影響か、もう少し推移を見なければはっきりしないかもしれない。


 文化の違いと思われるのは、やはりFacebookの「実名主義」だろう。今年になって実名で登録していないユーザのアカウントを停止させているのではないかという話もあったので、それも影響しているかもしれない。やはり国内では「ネットは匿名」という意識が強いからかもしれない。これは単にプライバシー保護というだけではない。匿名でないと自由に発言できないという意識が強いのである。自分なども、公私をはっきり区別したいという意識が強い。


 ただしFacebookは不特定多数の人間が交流するというものでもない。もともとリアルな人間関係から出発することと、そこから何をするかがあまり認識されていないのかもしれない。またリアルな人間関係を重視するには、それほど急激に名ばかりの友達やユーザが増えなくてもよいのかもしれない。個人的にはFacebookは、当面は確実なリアルな人間関係だけに留めておきたいと思っている。