携帯電話番号の枯渇

 現在11桁の携帯電話番号が、そろそろ枯渇してくる心配があるという。現在の契約件数が1億2千万に達しているからだという。ほぼ国民1人あたり1台の携帯が行き渡っているほどになった。

携帯電話番号の枯渇と周波数帯再編への課題(CNET Japan)

 11桁といっても、先頭3桁の「090」は固定されているから、それだけでは108=1億しかない。「080」も同様である。それらを合わせて、残りの番号の範囲を足して、2000万件ほどしか残っていないのだという。とりあえずPHSの「070」の残りを利用出来るようにする方策を考えているとのことだ。


 携帯電話の番号が11桁に拡張されてからほぼ15年くらいだろうか。まだiモードなどの登場前、つまり携帯でインターネット接続などなかった頃のことである。当時は割と簡単に桁数が増やされたような気がするが、現在はたとえば単純に「0」を1桁増やすだけ、というわけにもいかないのだろう。


 枯渇といえば、IPアドレスの枯渇は全世界的なことなので今後大変だが、携帯電話番号の枯渇は国内ローカルの話なので、どうにかなりそうな気はする。あまりユーザが意識しなければならないような変更は避けてほしいものだ。


 今年のもう1つ大きなことは、テレビのアナログ放送の周波数帯が空くことになるので、その再利用が可能になることである。すでにモバイル関係に配分されるような方針だと思っていたが、まだすべては決まっていないのだろうか。携帯での世界標準はこの周波数帯なのだという。


 ユーザレベルでいえば、電話番号という概念そのものが古いものだと思える。銀行の4桁の暗証番号みたいなものだ。スマートフォンがPCに近づいたものと見れば、PCからネットにわざわざIPアドレスでアクセスはしないようなものだから、スマートフォンSkypeのようなもので通話するならば電話番号はいらないことになる。単に電話会社がユーザを登録しておくための番号にすぎないことになる。これはIP電話全般にいえることではある。