HPがPalmのwebOS搭載タブレット

 HPがようやく買収したPalmのOSをベースとしたタブレットを7月から発売する。OSがiOSでもAndroidでもWindowsでもない、タブレットの選択肢の1つになるだろうか。

HP、PalmのwebOS搭載タブレット「HP TouchPad」を7月に発売(ITmedia)

 日本ではガラパゴスケータイの普及によるためか、かつてPDAそのもののブームは起こらなかったといってもよいだろう。シャープのザウルスに食指が動いた人もいたものだが、現在は生産終了となっている。そのシャープはPDAだけでなく、昨秋ノートPCの生産も打ち切り、やや自虐的な名称の「ガラパゴス」なるタブレットに注力しだしたようである。そこにザウルスの資産などが生かされているのだろうか。


 さてPalmの方はHPに買収されたことにより、PDA時代のPalmOSタブレットに活かそうとしている。HPとしてはハードウェア供給能力はPCでもトップだったわけだから、タブレット時代にもその力を発揮したい。そこにはタブレットに適合するOSが必要である。iPadににしろAndroidタブレットにしろ、スマートフォンのOSがベースである。またWindowsは、やはりPCのOSである。そこには操作性やパフォーマンスなどに問題がある可能性もある。HPもPC時代からのMicrosoftとの関係からWindowsタブレットも出荷はしているが、こちらが本命ではないと思われる。


 そこでPDAで一世を風靡したPalmOSがWebOSとなって、タブレットに登場する。ポインティングデバイスとタッチパネルの方式の差はあるものの、もともとPDAのOSとして設計されているだけに、スマートフォンやPCのOSとして設計されたものよりは、どこかにアドバンテージがあるかもしれない。というより、そこに期待している。もうPCのようにソフトウェアがこれでもかと詰め込まれる時代でもない。いかに手際よく目的のコンテンツのアクセスできて、通信やコミュニケーションもできるかということにかかってくるだろう。日本での扱いはどうなるだろうか。