HOYAがリコーにペンタックス売却

 まだこのブログを書きだした頃の話題で、あまり書くことがなかったこともあり「ペンタックスがHOYAと経営統合」を採りあげたのだが、今度はHOYAペンタックスをリコーに売却するという。

HOYA、リコーにペンタックス売却 正式発表(ITmedia)

 HOYAの子会社化していたペンタックスは、その後の吸収合併により会社名は消え去っていた。ブランド名の「ペンタックス」だけが生き残っていたわけだが、そのカメラ事業分門をリコーに売却するのだという。結果的にリコーがかつてのペンタックスを吸収合併したことになる。大きく見れば、アナログカメラからデジタルカメラへの移行の結果といえるだろう。アナログカメラでは一世を風靡したペンタックスも、デジタルカメラでは時代の流れに乗り遅れた結果とみえる。


 レンズやカメラ機能としては伝統があったものの、デジタルカメラで必要とされるコンピュータの部分で、他社との競争に開発やコストの面で乗り遅れたのではないかと思える。むしろこの部分はカメラとしては、後発のメーカーの方が先を行っていたかもしれない。リコーはコピー機のイメージの方が強いが、そのデジタル化のノウハウとともに、もともとカメラ部門もあったわけだからペンタックスを吸収できる余地があったというわけだろう。


 ペンタックスは子供の頃に、初めて使った一眼レフカメラ(この言葉そのものに郷愁を感じる)だけになんとなく思い入れがあった。それはそれを使っていた父親の記憶とも重なるからである。実家に父親がカメラを構えている遺影の写真があるのだが、そのカメラがペンタックスであった。