SNSのリンクは信用できるか

 リアルタイム性が期待されているSNSだけに、メッセージに付加されているリンクをすぐにクリックするかどうか、という調査がある。フィッシングなどに、どれだけ引っかかりやすいかを示そうとしたものらしい。

SNSのリンク、面識ある人からなら約半数がクリック(ITmedia)

 セキュリティ的に、知り合いからのメッセージとはいえ、すぐにクリックするのは危険と言いたいようである。そのときの状況にようるだろうし、単にSNSからといっても、やや漠然としている。


 たとえばTwitterSNSとするなら、ツイートの中に書かれているのが短縮URLである場合から、直接は知らない人のツイートからのもの、あるいは悪意はなくても、あまりネットには詳しくない人のツイートのリンクは、ドメイン名がわからないのでやや眉唾にした方がよいかもしれない。常日頃からコミュニケーションを取っている人からならばその人のスキルも知っているので、その人自身がサイトのフィルターになっていると考えられるからクリックをしても構わないだろう。少なくても、仕事とプライベートは切り離した扱いをしているのが前提である。仕事に関連したサイトなら、組織の信用と同様で、まず、怪しげなサイトを他人にわざわざ紹介することなどありえない。サイトマップでは、なかなか見つけられない直リンクを紹介したりすることはある。ログイン画面のURLを紹介することもある。


 「慎重に」とか「周囲に相談」とは、必要なとき、いつでもできればよいが、学習中の初心者ならいざ知らず、あまり現実的ではないだろう。それより直リンク先のファイルの種類が問題だろう。いきなりEXEファイルなどにリンクされているのは問題外としても、ポップアップやWebアプリケーションが起動するものは、特に言葉のわからない海外サイトでは注意する必要はあるだろう。昔はJavaScriptをデフォルトでオフにしておくなどしたものだが、Webアプリ全盛の現在ではこれも現実的ではない。少なくとも怪しげなファイルへの直リンク、怪しげなドメイン名になっていないかなどは最低限チェックしてからリンクを踏むべきだろう。2ちゃんねるではないが「また騙されて〇〇板まで飛ばされた訳だが」という笑い話で済まされればよいが、クリックするだけでもWebサイトによっては危険という状況である。「君子危うきに近寄らず」が理想だが、なかなか煩悩がそうさせないだけに、ネット社会を渡って行くにはある程度の自己防衛術は必要である。