Google+の「サークル」の共有機能

 Google+では、SNSのコミュニティに相当する「サークル」が注目を浴びているようである。Facebook的な割と密な繋がりと、Twitter的な緩い繋がりの中間あたりを、比較的容易に作れるということであるようだ。

Google+の「サークル」、Twitterの「リスト」的な共有が可能に(ITmedia)

 SNSでそもそも何をやるのかというのが、ユーザ(自分だけか)の最大の問題だと思うが、「サークル」の敷居の低さはこれに答えを与えてくれるものかもしれない。


 趣味であれ仕事であれ、他人の基準で作られたコミュニティはやはりなんとなく敷居が高い。すでに作られたコミュニティに後から参加するというのも、どことなく近づきにくさがある。


 ところが仮想的なグループの定義なのであれば、他人の基準に合わせることなく、自分の基準で作られていいもののはずである。「サークル」はそれに近いことを実現できるものかもしれない。そのグループの基準は共有もできるし、都合が悪ければ共有しなければよい。自分の基準のグループと他人の基準のグループがメンバーを共有することで緩く繋がるというイメージである。デフォルトでは
「友だち」「家族・親戚」「知人」「フォロー中」という「サークル」が定義されているが、これに自分の基準でのサークルを追加することができるという。「家族・親戚」などは問答無用のリアルな血の繋がりだが、ネットならでは仮想的な繋がりをいろいろと作れそうである。


 もともとGoogleはどこか感覚的に他のソフトやサービスと異なるものを持っているが、この「サークル」もそうかもしれない。Gmailのメールを分類するのに、メールボックスにフォルダ分けをするという手法を取らずに、メールに「ラベル」を付けて検索でこれらをまとめて表示するという発想にした時もそうである。強いて言えば、この「サークル」もユーザが自由に作ったラベルをメンバーを付けておくだけのことかもしれない。だから「コミュニティに参加する」という大げさなことではなくて、せいぜいフォローするだけという感覚でいいのかもしれない。