オリンパスに「飛ばし」が発覚

 自分もオリンパスのデジカメを持っているからというわけでもないが、あのオリンパスがねえ、という気分である。20年前のバブル崩壊の後遺症が金融機関ばかりでなく、まだこんなところにも残っていたのかという感じである。

オリンパス 苦し紛れ、「飛ばし」考案 含み損1000億円超に拡大(ITmedia)
オリンパス、「不適切な処理」認める 過去の損失計上先送り

 経済も証券も門外漢だが、比較している記事は少ないが、バブル崩壊直後の「飛ばし」という言葉を初めて聞いたのは山一證券だろう。山一證券は破綻に追い込まれたから事実が発覚したが、この頃オリンパスもすでに同様の損失隠しに腐心していたことになる。ただ企業業績は金融機関と違い、IT分野の発展とともに好調だっただろうから、これまで隠し通せただけということになる。国内の証券会社OBとともに「飛ばし」を画策したようだが、元山一證券OBとともにじゃないだろうか。


 元山一證券社長は「社員は悪くないんです」と涙ながらに言ったが、オリンパスの場合は「カメラは悪くはないんです」というところだろうか。