Google Chromeが世界ブラウザ市場でFirefox超える

 11月の世界のブラウザ市場で、Google Chromeが僅差ながらFirefoxを抜いて、IEに次ぐブラウザのシェア2位に躍り出た。時間の問題とは見られていたが、急速なシェア拡大はまだ続いていきそうだ。

Google Chrome、世界ブラウザ市場で初のFirefox超え(ITmedia)

 IEは昨年の暮れあたりからシェア50%を割るようになり、その低下は食い止められない。今年の秋にはIE9が正式リリースされたが、バージョンアップもあまりシェアの反転に有効にはならなかったようだ。


 意外なのは、IE以上にFirefoxがこのところシェアを減らしていることである。IEよりもFirefoxの減少の方がChromeの躍進に貢献している?と言える。推測すれば、FirefoxChromeは中上級のユーザ層が多く、かぶっているからだろう。これまでFirefoxを中心に利用していたユーザが、Chromeに乗り換えるケースが増えているのかもしれない。自分自身でいえば、FirefoxChromeの利用がほぼ半々になっている。IEの起動は、Windows LiveかBingを利用するときくらいである。


 一方のIEはどちらかといえば初級のユーザ層によるものと、組織でPCを導入しているケースではWindowsの標準でインストールしたままの状態のケースが多いから、ブラウザもIEのみになっている。よほど組織の方針で標準ブラウザを変更しない限り、FirefoxChromeは個人の好みの話になってしまう。それにしてもFirefoxChromeでは、ついにIEを抜いてシェアも5割を超えることになった。単にブラウザの機能の進歩というより、ネットの世界がWeb 2.0からクラウドへと進展していった結果を象徴しているのではないかと思える。


          表 11月の世界と日本のシェアの比較 

ブラウザ 世界 日本
IE 40.63% 53.85%
Firefox 25.23% 19.18%
Chrome 25.69% 16.82%


 さて日本国内では、検索などでもそうだが案外保守的な傾向が現れる。Yahoo!検索にいまだに人気があるように、ブラウザもIEがまだまだ根強いようだ。そして新参者のブラウザであるChromeはまだ17%ほどと、世界とは差がある。しかし時間の問題で、いずれ世界の傾向に近づいていくだろう。ブラウザもMicrosoft vs Googleになりそうである。Chrome単独でIEをシェアで抜き去る日は来るのだろうか。