企業のスマートフォン導入はクラウドとともに

 スマートフォンを持つ人の姿が巷でも多く見かけられるようになってきたが、ビジネスの場での利用はどうなっているのか。導入率だけでいえば14.6%となっているが、その内容が問題である。

企業のスマートフォン導入率は14.6%、業種別で大きな差―IDC調査

 業種別では「通信・メディア」「情報サービス」「証券・金融」の分野ではすでに導入が進んでいるのは、当然のことのように見える。公共の分野では導入が遅れているという。一般消費者と違って、単に流行に乗るということではないから、やはりその分野におけるスマートフォンの利用目的、必要性によっていることになる。


 その中でも注目すべきは「モバイルクラウド」の端末としての利用だろう。クラウドでのサービスが初めからスマートフォンでの利用を前提としているサービスが増えてきていることを示している。モバイルでのゲームサイトなどのように、業務用のサービスもクラウドスマートフォンを前提とすれば、いつでもどこからでもリアルタイムで、データの移動もなしにアクセスすることが可能になる。従来の携帯電話よりはスムースに利用できる。またクラウドであることからセキュリティ対策も行いないやすいことになる。スマートフォンゆえにシンクライアントのように利用するのが普通の形になる。クラウドスマートフォンはいわばネットの中では対極に位置するものに見えたが、実は最も近いところで結びつく存在であることが現実化してきているといえるだろう。