Google Chrome 15がブラウザ・バージョン別首位に

 先月の段階でブラウザのシェアでGoogle ChromeFirefoxを抜いて2位になったとのことだったが、11月の最終週にバージョン別だけでみれば、Chrome 15が初めてIE 8を抜いてトップに立ったことが明らかになったという。

Chrome 15がIE8を抜いて首位に、世界Webブラウザー市場(ITpro)
Chromeが初めてFirefoxを抜き2位に、世界市場シェア調査(12.2)

 集計の仕方やどこの国の調査会社かによっても、やや結果が異なることもあるが、Chromeの採用ブラウザとしての勢いは著しいものがあるようだ。単にGoogleだからというだけでもなさそうである。


 国別でみると欧州がChromeの利用率が高いようである。以前からFirefoxが強かったが、反Microsoftの意識も強いのかもしれない。それに対して米国はまだIEが人気があるという。日本も似たようなものだろう。


 ただバージョン別という集計は、現在はブラウザの番号ばかりのバージョンアップが早くなり、複数のバージョンが混在しているのが現実であるから、瞬間的ともいえるかもしれない。Chrome 15にしても、つい最近Chrome 16にバージョンアップしてしまったので、もはやChrome 15だけの集計は意味をなさなくなった。せいぜいChrome 15以上となるのだろうが、それなら他のブラウザも「○○以上」として集計してしまえば、いくらでもシェアの数値を変えられてしまいそうである。


 それにしてもIEがシェアの50%を割り、20〜30%の複数のブラウザがしのぎを削るようになったのはよい傾向といえるだろう。もはや「ブラウザはどれでも同じようなもの」とは言えなくなってきている。Webページが表示できないということはないが、インタラクティブWebサービスを利用する上で、操作性やスピードをはじめとして機能の重要性が増してきている。落ちたりフリーズしやすい、などという段階でもない。どこかの独占が続き、結局は進歩の停滞を招くことは今後はあってほしくはないものだ。