ドコモはLTEで「iPhone 5」から参戦?

 ドコモユーザとしてのiPhoneユーザへの嫉妬心からではないが、何度かこの手の記事を採り上げている。ドコモがiPhoneを導入する可能性はあるのかということである。スティーブ・ジョブズ氏が亡くなってからまもなく「来秋ドコモがiPhone発売か」という飛ばし記事が出てドコモはすぐに否定したが、また思わせぶりのことを匂わせているようである。「扱う端末の一つとしてなら歓迎」などと、以前からのドコモのポリシーのなさにイライラ感はぬぐえない。

ドコモ、LTEで“参戦”なら…「iPhone 5」で競争激化(ITmedia)

 ソフトバンクとの国内でのiPhone販売の権利の争奪戦に敗れ、一転してiPhone対抗路線を宣言する。いわく「iPhoneは日本では売れない」「iPhoneは単なるタッチパネル」「ドコモにはプラダフォンがある」「アップルだけでなくドコモブランドというものがある」などと、呆れるやら腹立だしかったので覚えている。そして現在ではGalaxyイチオシである。Appleが法外なロイヤリティを要求したからと言われていたが、単にドコモの殿様商法では交渉力でジョブズ氏の足元にも及ばなかった可能性が高い。そこをソフトバンクの孫氏にうまく衝かれたかもしれない。少なくとも先進国の中で、トップの通信キャリアがiPhoneを提供できないのは日本くらいではないか。そもそも通信キャリアによって使える機種が限定されること自体、おかしな話である。


 そうしてジョブズ氏がなくなったことで、ドコモは再びAppleと交渉がしやすくなったのだろう。それが飛ばし記事に繋がったようだ。LTE搭載というのを売りにして交渉を進めているのだろう。しかしそれは後付けの理由にように思える。以前の交渉失敗の再チャレンジというところが本音だろう。ドコモの思惑とは別に、スマートフォンタブレットからクラウドまで、以前とは大きく情勢が様変わりしているのである。少なくともその中心にいるのは、ドコモのような通信キャリアではない。