携帯メーカーにとっては苦難の年か

 スマートフォンがブームと思われていても、現在の世界経済の減速から今年は携帯メーカーにとっても苦難の年になりそうだとのことである。

Sony Ericssonの10〜12月期は大幅赤字に(ITmedia)
携帯メーカーにとって苦難の年になるか 世界経済減速、買い控え予想

 自分もそうだが、消費者の新機種への買い控えが起こり、AppleSamsungだけは特別としても、全体としてはスマートフォンの売れ行きも鈍るとの見方である。スマートフォンがそうであれば、タブレットも同様の影響を受けるかもしれない。


 売れ行きの見通しが悪いと新規参入メーカーは早々と撤退するし、携帯電話時代の老舗メーカーはスマートフォンへの移行が進まず、窮地に立たされることになるだろう。NokiaやRIMなどがそれに相当する。日本国内ではそれにも増して、ガラパゴス携帯メーカーがなかなか新たなスマートフォンの市場を見いだせないでいるように見える。だからiPhoneやGalaxyなどが国内でも幅を利かせる結果となってしまっている。どこで間違えたのだろうか。唯一合弁会社として世界市場に国内メーカーの名前の出てくるSony Ericssonも年末には赤字となったそうで、Xperiaもなかなか牽引車になるには至っていないようだ。Sonyの完全子会社となってエンターテイメント部門や他部門との統合で巻き返しがなるかどうか。


 それにしても台湾や韓国勢に携帯部門のここまで押されるようになるとは、日本の携帯部門は大きな方針がどこかが間違っていたと思える。やはり最大シェアを持つドコモの戦略がおかしかったのではないかと今にして思う。i-modeがヒットしたことに胡坐をかいてしまって、そこから進歩が鈍ってしまったのではないだろうか。オサイフだのワンセグだの周辺機能だけは増したが、肝心のネット接続機能がバカ高いパケット料に阻害されて、スマートフォンのような発想に向かわなかったと言えるかもしれない。


 かくいう自分もドコモユーザであり、不景気だけが理由ではないがスマートフォンは買い控えており、ひそかにドコモ版iPhoneが出ることと、その頃はもっと料金プランが値下げされることを期待している一人である。