首都直下地震とセシウム花粉

 23日の夜から朝方にかけて、関東では久しぶりに雪が降って午前中までは路面に氷が張っていた。なんでも昨年の3月上旬以来だという。そうは言われても3.11の震災の影響で、その前のことなど記憶から吹き飛んでいる。その震災に関連して、これから気になる予想があった。

首都直下地震、4年以内の発生確率70% M7クラス、東大試算(msn産経)
スギ花粉に伴う放射性セシウムの拡散調査 研究者有志

 1つは首都直下型地震の発生確率が4年以内に70%と試算されるとのこと。これまでは30年以内だったのが昨年の震災の影響で一気に可能性が高まったという。普通に考えれば巨大地震が来たばかりだから、当分は来ないだろうとなるが、そうでもないようだ。むしろ寝た子を起こしたようなもので、地震が活発化している時期に入ったとの見方のようだ。


 いずれにしろ「千年に1度の大地震」とか何年以内の確率と言われてもピンとはこない。我々は確率とかは実はよくわかっていないし、時間スケールが大きすぎてイメージしにくいからであろう。サイコロの目のような等確率とか平均値についてはなんとなくイメージできる。しかし地震はどちらも当てはまるものではなく、長い時間において稀に起きる事象である。統計学的にはポアソン分布に近いものだろう。この分布の特徴は等間隔ではなく、事象が1度起きても立て続けに起きたり、また当分の間起きなかったりという特徴がある。だから巨大地震が短い期間に立て続けに来ても不思議ではないことになる。一方で千年以上ずうっと起きない可能性もあるということである。ただし、これはあくまで相互の地震が関連し合わない事象である、ただの統計的見方である。ただし地震学でも、どの地震とどの地震地殻変動で繋がっているということはわからないのではないだろうか。個人的には地震発生はカオス的事象であり、長期的な予測ほど意味をなさなくなるものだと思っている。


 さて、この春にもう1つ気になる予測が「セシウム花粉」の影響で放射線量が高くなるのではないかということである。それによると、スギ花粉にセシウムが取り込まれているのか、花粉の表面に付着しているのは定かではないが、花粉の量が膨大のため、セシウムもそれなりの量が飛散して運ばれるというものである。花粉が自動車の排気ガスに付着して鼻から吸い込まれるという話は聞くが、さらにその花粉にセシウムが付着しているというのだろうか。一度地表に落ちたセシウムが再び空気中に舞い上がるとは考えにくいが、まだまだ上空にも浮遊しているからかもしれない。あまりそれによって放射線量が高くはならないことを祈るのみである。