話題のGumroadが日本語化

 今Gumroadが話題だという。そのGumroadのサイトが日本語化された。「売買はリンク共有ぐらい簡単になるべき」とは何かと思ったらタイトルタグになっている。これまでのAmazonにしろGrouponにしろ、リアルのモノの販売に繋げるサービスだったが、Gumroadは誰でも容易にデジタルコンテンツを販売できる仕組みを作ったことに斬新さがあるようだ。

話題のGumroadが日本語化「売買はリンク共有ぐらい簡単になるべき」 (INTERNET Watch)
Gumroad - 売買はリンク共有ぐらい簡単になるべき。

 リンク共有だけで販売に繋げるという、Webサービスでネットでのファイル共有の便利さを経験している人にはコロンブスの卵のようなアイデアではある。その登録先として、今最も世界でアクセス数の多いFacebookTwitterが利用できることが大きい。また最も問題となる決済が、これまたクレジットカードに代わって安心して金銭の授受に使えるPayPalを利用することにある。


 特に個人のクリエーターにとっては、動画や音声、画像、テキストなどのコンテンツを中間に介在するコンテストや持ち込みなどの審査などを通さずに、ダイレクトに欲しい相手への販売を行うことができる。Gumroad側が手数料として受け取るのは5%だけで、リアルな販売網を通すより、はるかにコストはかからないことになる。デジタルコンテンツの流通を変える可能性すらある。


 ネットならではの「誰でも参加できる」宿命として、プロの作品から素人の作品まで玉石混交となる恐れも十分にある。中古販売とも違って、オリジナルには違いないが、作品の評価がすぐには付かないからである。もっと悪く考えれば、デジタルコンテンツだけに簡単にコピーした「盗作」でも簡単に販売できてしまう危惧がある。サービスの立ち上がりの時期はそうしたトラブルや混乱も多く発生するだろう。しかしその困難を克服してでも、このサービスの可能性はあるように思える。どんな仕組みであっても、不正な取引で利益を得ようとする輩はいるものだから、それをもってサービスそのものが悪いとはならないことを期待する。むしろ例によって、著作権団体や流通団体から圧力がかかることの方が問題となるかもしれない。いわゆる「中抜き」される立場になるわけだからである。