ネット接続は「Wi−Fiルーター」が主流に

 新年度からの新生活が迫っている。さてそのネット環境はというと、最近急速に普及してきたWi-Fiであるという。いつでもどこでもネットというコンセプトは今に始まったことではないが、その形態は様変わりしてきているようだ。

新生活は「Wi−Fiルーター」が主流に(ITmedia)

 無線LANという言葉には、何やら古臭ささえ感じる。無線には違いないのだがWi-Fiルータを介してどこでも繋がるというのがトレンドのようだ。以前はあくまでネット接続は有線が「優先」で、無線は補助的役割というイメージが強かった。しかし現在ではモバイルWi-Fiルータを持ち歩けばLANの接続口の存在場所を意識しなくてもよいという便利さ、フットワークの軽さから、むしろクライアントの接続をWi-Fiを介する方をメインにしてしまおうという流れになっている。震災の影響と教訓が普及を加速している面もあるだろう。


 背景はいくつか要因がある。回線の速度が上がったことはもちろんだが、スマートフォンタブレットの普及がPCだけを前提にしていた頃とは違ってきていることである。スマートフォンではテザリングという機能もあるが、むしろ独立した安価なWi-Fiルータを持ち歩いた方が便利だということだろう。そしてクラウドサービスの存在である。Wi-Fiで接続した複数の端末で容易にデータの共有、交換ができるからである。こうした環境ではローカルデバイスにデータを残すこと自体が不合理だということになる。モバイル環境とクラウド環境は実は直結した関係であるということである。


 ただ国内では、その環境を提供しているのが既存のプロバイダではなくて、携帯キャリアであるというところに一抹の不安はある。スマートフォンの契約とWi-Fi環境の提供とはごちゃ混ぜにはしてほしくないところではある。