Motorola初の「Chromeプリインストール機」、Nokia初の「Windows Phone 8機」

 どちらも日本国内では、あまり話題にならないことかもしれない。発売されたとしても日本のキャリアがまともに扱うか、不確定だからである。ただ世界的にスマートフォンの生き残りをかけたメーカーの動向は伝わってくる。

Google傘下のMotorola、「DROID RAZR HD」を発表..(ITmedia)
Nokia、「Windows Phone 8」搭載の新Lumiaを発表

 Motrolaモバイルは携帯電話は草分けだったが、徐々にシェアを失い、スマートフォン時代には完全に乗り遅れていた。そこにGoogleがモバイル部門の特許対策としてMotrolaモバイルを買収したとされていた。


 そこでGoogle買収後、初のコラボの機種が今回のものである。特徴はGoogle Chromeである。本来、ChromeベースのOSはChrome OSだったが、これはネットブック用の仕様だった。そこでAndroid+Chromeを前面に出したスマートフォンが今回の機種だろう。なぜChromeか。前に書いたがGoogleにとっての「クラウドのフロントエンド」としてのスマートフォンの体現になっているからである。少なともGoogleサービスを中心に利用する目的には向いている機種といえるだろう。国内的にはドコモがGalaxyに代わり発売してもいいのではと思える。


 さて一方、Nokiaが生き残りをかけて、独自OSをやめて組んだのがMicrosoftである。「Windows Phone 8」の主力機種になりそうである。Windows 8ともカーネル部分で共通するらしい。実態はともかく、多分に「Windows 8」の同じ看板での広報戦略が絡んでいると思われる。


 iPhoneAndroidに先行されているスマートフォン部門で、この機種のシリーズ化で「第3極」としての地位を築けるかどうか、ある意味最後の賭けになるかもしれない。Nokiaはかつて携帯で世界を制した実績と、Microsoftは言うまでもなくPCのWindowsで圧倒的シェアを持つが、これらの遺伝子の組み合わせによるスマートフォンが市場に受け入れられるかどうかなのである。予断は許さないが、iPhoneAndroidも完全ではないわけだから、これらに優る何かがあれば浮上する可能性はあるかもしれない。