YouTubeの月間ユーザー数が10億人を突破

 YouTubeの月間ユーザ数がとうとう10億人を突破したという。最近ネットサービスで何億人という数字に特に驚きもしなくなったが、ネットサービスやGoogleが拡大してきたことを示す指標の1つだろう。

YouTubeの月間ユニークユーザー数が10億人を突破(ITmedia)
YouTubeの月間ユーザー数が10億人を突破、原動力は「C世代」(Gigagine)

 1ヶ月で10億人といってもどれだけ凄いのかあまりピンとこないが、世界中のネットユーザの2人に1人はYouTubeを視ていることになるといえばわかりやすい。スマートフォンはじめモバイルでも普通に視聴可能になったことやSNSの普及もユーザ数の伸びには大きく影響しているだろう。


 ユーザ層側からの分析としては、動画を含むコンテンツをいつでもどこでも消費する「C世代」の増加のためだという。その4つCとは
「Connection(接続)」「Creation(生成)」「Community(共同体)」「Curation(キュレーション)」
のことなのだそうだ。かつて「情報の3C」(Computer、Communication、Control)などという言葉があったが(今でもあるのかもしれないが)、それに比べれば難しそうで、分析の説明にはともかくキャッチフレーズとしては「C世代」というだけでよさそうだ。


 もう7年くらい前になるがGoogleにとってYouTubeの買収は大きかった。Googleマップ以後、あまりぱっとしたWebサービスの成功がなかった当時、大きな可能性を持った動画投稿サービスの足がかりを持ったからである。YouTube側もGoogleによって赤字経営や著作権訴訟の足かせが軽くなり、加速的に大きくなって動画投稿サービスの独占状態を確立したといえるし、仮にMacrosoftやYahoo!が買収できていたとしても、ネットサービスへの姿勢の違いから現在のような隆盛に至ることができたかは疑問である。


 今後は光やWi-fiなど通信環境の整備もあって、動画はSNSの中でも一般的コンテンツとして伸びていくだろう。かつてはYouTubeは「インターネットただ乗り」という批判があったほど、ネットの中の荒くれ者扱いだったのがウソのような状況ではある。さらにストリーミングのジャンルの含めて、そういう方向に発展していくことになるか。