ドコモがiPhone投入検討か

 「消極的」ドコモユーザの自分にとっては、正直この話題にはうんざりしている。ずっと狼少年の話と一緒だったからである。ドコモの先見性のなさと迷走ぶりを象徴する話題でもある。

ドコモ、劣勢挽回へiPhone投入検討か(ITmedia)
ドコモ、夏にも新型iPhone投入か MNP流出で劣勢深刻に(SankeiBiz)
ドコモのiPhoneキラーの歴史(2ちゃんねる)

 自分のブログをざっと調べたら、昨年の噂ともう5年前の2008年のドコモがソフトバンクとの争奪戦に敗れた時期のものがあった。基本的に今現在でもその見方は変わらない。しかしドコモ側は2012年度の新規契約者数の実績でソフトバンクの半数にまで落ち込んで、いよいよ背に腹は代えられなくなってきたのだろうか。ドコモへのグチは今さら繰り返したくもないが、一言だけ皮肉を言っておこう。「あれえ、『ドコモにはプラダフォンがある(キリッ』 んじゃなかったっけ?」。前社長の迷言に対するものである。「ドコモのiPhoneキラーの歴史」はもはやギャグのようだ。


 自分にも毎週のように地元のドコモショップから「今ならスマホが超お得」みたいな勧誘メールが自分の携帯にさかんとくる。そう、ドコモのスマホに気にいるものがなくいまだにガラケーのままなのである。それだけ営業をかけているにも拘わらず、スマートフォンの新規契約は増えていないどころかMNPで流出超過になっているという。どう見ても経営トップの戦略の失敗が招いた結果のように見える。少なくともジョブズが元気だったうちはこれまでAppleに頭を下げたくなかったのであろう。それでも「販売台数の2〜3割なら扱ってもいい」などといまだに上から目線である。負けているのに「今日はこのくらいで勘弁してやる」というのと同じようなニュアンスである。


 昨年もiPhone 5登場を機にドコモからの登場も噂されたわけだが、今回の動機は業績回復上やむなくという感が強い。全くドコモは既存ユーザを大事にしない。単にiPhoneがなかったからというだけでなく、流出者数の増加はそのことも大きいと思えるのである。最大のことはまだまだ高い通信料の設定である。これでドコモがiPhoneを導入することで、対抗してソフトバンクあたりがさらに価格を下げることによってドコモも下げざるをえなくなるように期待したいものである。